EUアクリルアミド法規制へ

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.16(2017.08.02)を発表した。

注目記事

【EU】アクリルアミド:食品中の量を減らす委員会の提案に賛成の投票

 EUの加盟国代表は、食品中アクリルアミドを減らす欧州委員会の提案に賛成した。この提案が履行されると、新しい規則では食品事業者(food business operators:FBOs)に、事業規模や性質に応じたアクリルアミド削減対策が義務化される。本日合意した文書は欧州理事会及び議会に送付され、最終採択前に検討のため3カ月間を要するため、発効は2018年春と予想される。委員会は追加措置に関する議論の開始も計画中である。

※ポイント:これまでアクリルアミドの低減化に向けて政府や製造業者が協力してさまざまな取り組みがなされてきましたが、法的に義務化して低減化を強制するのは新しいことです。

【FSA】FSAは将来の食品規制計画を発表

 英国食品基準庁(FSA)は、EU離脱を踏まえて、将来の食品規制計画を発表した。FSA長官は、「世界の食糧経済の変化の速度に合わせるために規制のやり方を変える必要がある。我々は現代的で柔軟性があり対応可能な規制システムが必要である。システムが行き詰まって公衆衛生や食品への信頼を毀損するリスクに晒されるまで待つのではなく、今対応するのが重要である。」と述べ、今回発表した食品規制計画は、近代的な、リスクに基づいた、適切で、しっかりした、弾力性のあるシステムを構築するためにFSAが望む変更の詳細を記したものだとしている。

※ポイント:FSAのスタンスは、これまで行ってきたことは維持しつつ、時代の変化に合わせて進化していこうというものです。とくに事業者が食品安全に自ら責任をもつことを重要視して、事業者登録制度を強化した上で、食品安全の取り組みを正しく行っている事業者についてはそのことをより認識されやすくしようとしています。

【EC】殺生物剤(バイオサイド)製品認可当局との合意のための文書

 本文書に法的拘束力はなく、加盟国当局との合意を見つけるためのガイダンスを提供するものである。農薬と違って殺生物剤(バイオサイド)は食品や飼料に含まれることを意図しないが、農業や輸送、加工時のいろいろな使用で残留することは避けられない。現時点では、残留量データは限られており、専用の規制は存在しない。本ガイダンスでは、殺生物剤の活性物質の残留に関する食品及び飼料中の最大残留基準の設定、食品と接触する物質の特定移行基準の設定について暫定的な段階的アプローチを提案している。

【EFSA】茶、ハーブティー、食品サプリメントのピロリジジンアルカロイド

 EFSAは、食品及び飼料中ピロリジジンアルカロイド(PAs)の再評価を実施し、慢性リスクの参照ポイントとしてBMDL10 237μg/kg体重/日を設定した。暴露評価の結果、とくに茶及びハーブティーの摂取頻度及び量が多いヒトではPAsへの暴露に関連した健康影響の懸念の可能性があると結論した。また、PA産生植物の食品サプリメントの摂取は、急性/短期毒性を生じる暴露量になりうることも指摘した。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.16(2017.08.02)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201716c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 国際がん研究機関(IARC):腫瘍のゲノムワイド配列決定を疫学に持ち込む

【FAO】
1. コーデックス委員会

【EC】
1. 殺生物剤(バイオサイド)製品認可当局との合意のための文書
2. アクリルアミド:食品中の量を減らす委員会の提案に賛成の投票
3. 農薬の認可と管理に関する二つの報告書が改善点を同定
4. リスク評価
5. TRACES年次報告2016
6. 査察報告書
7. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 食品添加物としてのキサンタンガム(E 415)の再評価
2. 茶、ハーブティー、食品サプリメントのピロリジジンアルカロイド
3. EU報告書:抗生物質の使用と抗菌剤耐性との関連性についてのより多くの根拠
4. EFSAは遺伝毒性の意見案についてのフィードバックを求める
5. 食品と接触する物質関連
6. 食品の安全性に関する国際食品保全学会(IAFP)2017欧州シンポジウムとして企画されたEFSAのセッションに関するイベント報告書
7. 健康強調表示関連
8. 飼料添加物関連
9. 両生類と爬虫類への集団レベル影響の観点から、両生類と爬虫類の研究で観察された影響の大きさ(死亡率、半数致死量および生殖影響を考慮した)の生物学的関連性
10. エビデンス管理ユニットの科学的データサービスカタログ
11. 食品の安全性に関するリスク評価に適用する機械学習技術

【FSA】
1. FSAは将来の食品規制計画を発表
2. 食物アレルギーのある消費者は外食についてより確信している
3. ウマ肉偽装裁判で事業者が有罪
4. FSAの政策部長が国際食品規格策定組織コーデックス委員会の副議長に選出された

【NHS】
1. Behind the headlines

【ANSES】
1. INCA 3:摂取習慣と行動様式の変化、食品安全と栄養の新しい課題

【FDA】
1. FSMA作物安全性規則履行のための州への資金提供についてのScott Gottliebコミッショナーの声明
2. グレープフルーツジュースと一部の医薬品は混ぜない
3. 公示
4. Ultra Shop Supplement は表示されない成分シルデナフィルとタダラフィルを含むとしてSuper Panther 7Kを全国的に自主回収
5. 警告文書

【FSANZ】
1. 食品基準通知
2. 2017–18事業計画

【TGA】
1. 安全性警告

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 食品医薬品安全庁、夏休み食・医薬品健康安全情報提供
3. 離乳食・おやつなど私たちの子供の食べ物のカスタム安全点検実施!
4. 重大な危害のおそれがある輸入食品について安全性が確認されるまで輸入申告の保留

【FSSAI】
1. ティーバッグのホチキスの針の使用禁止に関する命令

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(ProMED-mail)キノコ中毒 中国(香港)ポルチーニ、警告
・(EurekAlert)専門家:スタチン拒否は恐ろしい結果を招くインターネットにより誘導されるカルトである
・(EurekAlert)研究がダイエタリーサプリメント暴露による中毒コントロールセンターへの275,000件の電話を発見
・(EurekAlert)研究はバングラデシュの子ども達の突然死と果樹に散布された化学物質を結びつける
・(EurekAlert)フリントの水道管の「失われた鉛」が危機の原因を確認する
・(Scienceニュース)科学者が世界初の青い菊を遺伝子組換え
・(Nature)統計の大御所が厳しい非難を浴びているP 値を改革したい
・(SMC)GMカメリナ研究の最新の知見への専門家の反応
・(Berkeleywellness)シチメンチョウは本当に眠くなる?
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