洋FFSと居酒屋以外は好調

日本フードサービス協会(JF)は2015年5月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価が3.8%上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数は前年並みとなった。

焼き肉は客単価が上昇する一方客数も伸び、売上高が1割以上増。

洋風ファストフードと居酒屋は客数、売上高ともに1割以上減。

なお関連情報として、日本マクドナルドホールディングス発表の月次セールスレポートによると、同社の5月は全店売上高▲22.3%、既存店売上高▲22.2%、客数▲14.2%、客単価▲9.3%と、依然として非常に厳しい状況が続いている。全店売上高および既存店売上高の前年同月比2桁減は2014年7月以来11カ月連続。

ほか、持ち帰り米飯/回転寿司が前年未達となったが、他の各業種・業態は前年をクリアし、好調に推移した。

JFでは「5月は、GWを含む土日休日数が前年より多く、またGW中も好天に恵まれたこと、全国的に気温が高かったこと等から、FR、DRを中心に客数、売上が好調に推移し、全体売り上げは100.8%と3ヵ月ぶりに前年を上回った」としている。

事業所数(n=194)、店舗数(n=32,998)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.8% 100.6% 97.1% 103.8%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価が3.1%上昇して、客数は5.9%減と不調。売上高も3.0%減。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数は10.6%の2桁大幅減。売上高も10.9%減と2桁の大幅減となった。店舗数はやや減少した。

和風は、客単価が13.1%上昇と2桁大幅アップして、客数は7.6%減と不調。売上高は4.6%増。店舗数は前年並みとなった。

麺類は、客単価が4.2%上昇したが、客数は4.7%増。売上高も9.1%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価が3.5%上昇して、客数は4.2%減。売上高も減少傾向ながら前年並み。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

その他は、客単価がやや上昇したが、客数は3.2%増。売上高も5.5%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=55)、店舗数(n=16,947)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 97.0% 100.1% 94.1% 103.1%
洋風 89.1% 98.5% 89.4% 99.7%
和風 104.6% 100.7% 92.4% 113.1%
麺類 109.1% 102.8% 104.7% 104.2%
持ち帰り米飯/回転寿司 99.2% 99.5% 95.8% 103.5%
その他 105.5% 101.1% 103.2% 102.2%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価が3.4%上昇したが、客数は3.1%増。売上高も6.6%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇したが、客数は3.1%増。売上高も5.3%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価が3.5%上昇したが、客数は5.6%増と好調。売上高も9.3%増と非常に好調。店舗数は3.1%増となった。

中華は、客単価が4.8%上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高は4.2%増。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が4.7%上昇したが、客数は6.5%増と好調。売上高も11.4%増と2桁の大幅増となった。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=48)、店舗数(n=9,384)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 106.6% 101.9% 103.1% 103.4%
洋風 105.3% 101.6% 103.1% 102.2%
和風 109.3% 103.1% 105.6% 103.5%
中華 104.2% 101.3% 99.4% 104.8%
焼き肉 111.4% 102.3% 106.5% 104.7%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価がやや上昇したが、客数は3.6%増。売上高も5.5%増と非常に好調。店舗数は前年並みとなった。

居酒屋は、客単価が前年並みに推移して、客数は10.7%の2桁大幅減。売上高も10.1%減と2桁の大幅減となった。居酒屋の売上高は、2012年4月以来38カ月連続前年割れとなった。店舗数は4.9%減少した。

事業所数(n=32)、店舗数(n=2,519)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 92.7% 95.7% 92.5% 100.2%
パブ・ビアホール 105.5% 100.3% 103.6% 101.8%
居酒屋 89.9% 95.1% 89.3% 100.7%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価が3.6%上昇したが、客数は4.5%増。売上高も8.3%増と非常に好調。店舗数は5.9%増と大きく増加した。

事業所数(n=31)、店舗数(n=985)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 108.3% 105.9% 104.5% 103.6%

喫茶

喫茶の合計は、客単価が3.0%上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=11)、店舗数(n=2,070)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.5% 101.4% 99.6% 103.0%

その他

事業所数(n=17)、店舗数(n=1,093)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 106.2% 104.2% 99.7% 106.5%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/