B-1とは話題づくりである

 ご当地グルメによる町おこしの祭典「B-1グランプリ」の第9回は「in 郡山」として18日と19日に福島県で開かれ、グランプリには「十和田バラ焼き」を提供した「十和田バラ焼きゼミナール」(青森県十和田市)が選ばれたということです。

 このニュースは例年同様、全国の新聞、テレビ、ラジオ、そしてインターネットで多数紹介されました。その発信力はさすがと感じます。

 このイベントを開催している「愛Bリーグ」のメンバーを訪ねて勉強してきた人から、こんな逸話を聞きました。

 B-1グランプリについて説明を受けた後、「割り箸を出展者のところへ投入するすることで投票し、その重量でグランプリを決めているが、使った後の割り箸一つひとつの重さは違う。本数を数えるほうが正確ではないか?」と質問した人がいたそうです。

 愛Bリーグ幹部からは「わかっていませんね」と回答されたそうです。すなわち、このような趣旨の説明がされたとのことです――このイベントの目的はいかにご当地グルメを全国の人々に知っていただくかに主眼がある。グランプリの形で勝者を決めるのはその方便である。したがってその勝敗の決め方は、面白く興味をひくことが厳正であることに優先する。その意味では、もしもこの投票法をマスコミが「不正確だ」と問題にすることがあれば、それでまた話題にしてもらえるのだからむしろ歓迎すべきことである。

 取り組んでいることが何であるのかをしっかり考えている人たちならではのお話であり、また話題づくりの妙について考えさせてくれるお話だと感じ、なるほどと思った次第です。

B-1グランプリ
http://b-1grandprix.com/
愛Bリーグ
http://www.ai-b.jp/

※このコラムはメールマガジンで公開したものです。

齋藤訓之
About 齋藤訓之 300 Articles
Food Watch Japan編集長 さいとう・さとし 1988年中央大学卒業。柴田書店「月刊食堂」編集者、日経BP社「日経レストラン」記者、農業技術通信社取締役「農業経営者」副編集長兼出版部長等を経て独立。2010年10月株式会社香雪社を設立。公益財団法人流通経済研究所客員研究員。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。日本フードサービス学会会員。戸板女子短期大学食物栄養科非常勤講師。東京栄養食糧専門学校非常勤講師。亜細亜大学経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科非常勤講師。著書に「有機野菜はウソをつく」(SBクリエイティブ)、「食品業界のしくみ」「外食業界のしくみ」(ともにナツメ社)、「農業成功マニュアル―『農家になる!』夢を現実に」(翔泳社)、共著・監修に「創発する営業」(上原征彦編著ほか、丸善出版)、「創発するマーケティング」(井関利明・上原征彦著ほか、日経BPコンサルティング)、「農業をはじめたい人の本―作物別にわかる就農完全ガイド」(監修、成美堂出版)など。※amazon著者ページ →