公衆衛生業務とデジタル技術

国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。欧州疾病予防管理センターは、技術の進歩について評価を行うプロジェクトを展開している。アイルランド食品安全局は、食品事業者に適切な食品安全文化の構築・維持・実践を求める規則として最近施行されたEU規則について議論する公開討論会を主催した。

注目記事

【欧州】重要な公衆衛生業務のためのデジタル技術

 欧州疾病予防管理センター(ECDC: European Centre for Disease Prevention and
Control)は、技術の進歩が重要な業務にもたらし得る効果について評価を行うプロジェクトを2019年に始動させた。本プロジェクトの結果は、感染症のサーベイランス・予防・管理をより強化するための技術の進歩について、ECDCおよびその主要な関係者がどのように対応し、恩恵を受けることが可能であるかを決定する際の情報源として役立つ。

【アイルランド】食品安全文化の重要性

 アイルランド食品安全局(FSAI: Food Safety Authority of Ireland)の食品安全諮問委員会(Food Safety Consultative Council)は、食品事業者に適切な食品安全文化の構築・維持・実践を求める規則として最近施行されたEU規則(EU regulation)について議論する公開討論会を主催した。

「食品安全文化は食品事業者および消費者にどのような利益をもたらすか」をテーマにオンライン開催されたこの討論会は、食品事業における食品安全文化の重要性および意義について、指導的立場の専門家が独自の見識を示す機会となった。

 FSAIが実施した最新の調査結果では、食品安全文化の必要性は高く、回答者の92%がこの用語をある程度理解していることが明らかになった。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.02(2022.01.19)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2022/foodinfo202202m.pdf

今号の目次

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. ペットのアゴヒゲトカゲ(bearded dragon)に関連して複数州にわたり発生しているサ
ルモネラ(Salmonella Uganda)感染アウトブレイク(2022年1月11日付初発情報)
2. 包装済みサラダに関連して複数州にわたり発生している大腸菌 O157:H7感染アウトブレイク(2022年1月6日付更新情報)

【欧州疾病予防管理センター(ECDC)】
1. 重要な公衆衛生業務のためのデジタル技術:欧州疾病予防管理センター(ECDC)の専門家によるワークショップ(2021年5〜6月)の結果
2. クリプトスポリジウム症 -2018年次疫学報告書

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and
Feed)

【アイルランド食品安全局(FSAI)】
1. 食品に関する会議において食品安全文化の重要性が示される

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. アフリカ豚熱(ASF)はヒトの健康には危害をもたらさない