中国で発生している鳥インフルエンザ

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.08(2013.04.17)を発表した。

注目記事

【WHO/FAO/OIE】中国で発生している鳥インフルエンザA(H7N9)関連情報

 中国で鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの感染患者が発生していることを受け、世界保健機関(WHO)はこれに関するQ&Aを発表した。

 感染予防策として手指や呼吸器に関する衛生を説明している。また、十分に加熱した食品の喫食で感染することはなく、適切に加熱調理した食肉は喫食しても安全であるとする一方、生肉および非加熱の血液を使用した料理の喫食はリスクが高く、勧められないとしている。

 国連食糧農業機関(FAO)は、中国での鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染患者の発生への対応には強力なバイオセキュリティ対策が必要であると発表した。

 今回の新規ウイルスは、感染した動物で疾患の兆候がほとんど、もしくは全くみられないため、家禽での感染の検出が困難である。

 この新規ウイルスについては調査中であり、FAOは、その間は今まで通り以下のような標準的な予防策をとることを推奨している。

・鳥類および家畜はすべて人の居住区域とは別の区域で飼育する。
・野鳥を家禽や他の飼育動物に近づけないようにする
・発症または死亡した動物は、地域の動物衛生当局(もしくは公衆衛生当局)に届け出ること。
・手洗いを励行すること。
・食肉製品は十分に加熱してから喫食すること。
・発症または死亡した動物は喫食しないこと。また、それを他の動物に給餌しないこと。
・家禽、飼育鳥類、野鳥またはその他の動物に接触した後に発熱した場合は医師の診察を受けること。
・動物によるヒトへの脅威が確認された場合、人道的な方法での淘汰と相応の補償を行うことが適切な対応と考えられること。

 国際獣疫事務局(OIE)は中国から報告された鳥インフルエンザA(H7N9)事例が例外的特徴を持つことを強調している。

 今回のインフルエンザウイルスはヒトには重度の疾患をもたらす可能性があるが、家禽には病原性が極めて低く、この状況は例外的であると言える。

【US FDA/USDA FSIS/US CDC】米国の大腸菌O121関連情報

 米国食品医薬品局(US FDA:US Food and Drug Administration)によると、O121汚染の可能性があるとして「Farm RichR」および「Market DayR」ブランドの特定の食品を自主回収していたが、回収対象を拡大し、ジョージア州Waycrossの工場で製造された2013年1月1日~2014年9月29日が賞味期限(”Best By” date)の全製品を新たに回収対象に追加した。

 米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)は、大腸菌O121汚染の可能性があるとしてRich Products社(ニューヨーク州Buffalo)が回収を行っている部分的に加熱調理された冷凍軽食・スナック製品に関して、回収対象が1,050万ポンド(約4,800t)以上に拡大されたと発表した。

米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、病原性大腸菌O121感染アウトブレイクの患者情報を更新した。

 2013年4月5日時点でO121アウトブレイク株感染患者が15州から計27人報告されている。情報が得られた患者の発症日は2012年12月30日~2013年3月18日である。患者の年齢範囲は2~75歳、年齢中央値は17歳で、81%が21歳以下であった。56%が女性であり、情報が得られた患者23人のうち8人(35%)が入院した。2人が溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症したが、死亡者は報告されていない。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(微生物)No.08(2013.04.17)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2013/foodinfo201308m.pdf

今号の目次

【世界保健機関(WHO)】
1. 中国で発生している鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染に関するQ&A

【国連食糧農業機関(FAO)】
1. 鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスへの対応には強力なバイオセキュリティ対策が
必要:FAOは中国およびその近隣諸国による鳥インフルエンザ検出と動物衛生管理を
支援

【国際獣疫事務局(OIE)】
1. 国際獣疫事務局(OIE)は中国から報告された鳥インフルエンザA(H7N9)事例が例
外的であることを強調
2. 鳥インフルエンザA(H7N9)に関するQ&A

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. Rich Products社が大腸菌O121汚染の可能性がある同社製食品の自主回収の対象を拡
大(2013年4月4日付更新情報)

【米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)】
1. ニューヨーク州の食品会社が大腸菌O121汚染の可能性がある冷凍食品の自主回収を拡
大(2013年4月4日付更新情報)

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. Farm Richブランドの冷凍食品に関連して複数州にわたり発生している志賀毒素産生
性大腸菌O121感染アウトブレイク(2013年4月5日付更新情報)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and
Feed)

【英国健康保護庁(UK HPA)】
1. 2012年春に発生したクリプトスポリジウム感染アウトブレイクの調査

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 英国食品基準庁(UK FSA)が公表した最新の各種調査研究の成果の概要
1-A. ウシからの大腸菌O157排出を抑制する方法の英国での実現可能性
1-B. 食品由来疾患アウトブレイクに対処する新しい分子疫学的アプローチの潜在能力
の評価
1-C. 屋外飼育の肥育ブタに由来するとたいの目視のみによる検査の試み
食品安全情報(微生物)No.8/2013(2013.04.17)
2. 食品に関する2012年の消費者調査の結果