食べる智恵

グラパラが呼び覚ました古い記憶

先週、母が「友達にもらった」とグラパラを持ってきた。トゲのないアロエのような、細長いカネノナルキの葉のような、熱帯植物園で見たことがありそうな肉厚の葉。パンフレットではカルシウムの吸収のよさを強調している。

伊勢神宮の御手洗場がある五十鈴川。赤福の波形はこの川の流れを模したとか。なんともおそれ多い話
食の損得感情 57

赤福は倫理観だけでなく販売予測技術も低レベルだったか

「赤福」が非常な勢いでたたかれている。テレビも新聞もニュースサイトも、同じような見出しを立てていて、さながら掲示板やブログの“祭り”にも似て見える。どうも、玄人が素人と一緒になって大騒ぎしているようで、観ていて小恥ずかしい――と、ここに書くのだから、私もたちの悪い野次馬の一人なのには違いない。

冷たく、きれいで、そしてやっかいなもの、氷(記事とは直接関係ありません)
食の損得感情 55

氷点下でも凍らない「氷感」技術で“旬”は失われる?

前回は食品の品質保持にまつわる話を紹介し、ただし受注生産を基本に考えるべきとしめくくった。とはいえ、受注生産がままならないのが農水産物だ。これらは天候や季節の影響をもろに受け、野菜や魚介などは常に流通量と価格が変動している。さらに、政治の影響も受ける。また、市場に対応するように生産を行っても、実際に供給するまでにはタイムラグがあり、結果、需給のバランスが完全に安定することはない。昨今話題の穀物価格 […]

目に見えないほど薄い衣を付けたbatter coating potato
食の損得感情 54

棚持ちがよければ、たくさん作っていいわけではない

冷凍フライドポテト製品の中には、バッタードポテト(battered potato)というカテゴリーがある。batteredは、素揚げではなく衣の付いたフライという意味だが、特に、仕上がりからは衣付きだとほとんど分からないbatter coating potatoがStealth Fries(Lamb Weston)といった名前で販売されていて、これが外食で重宝されている。目に見えないほど薄く均一に […]

機内食に付いていたヨウ素強化塩。見た目も味も、通常の食塩と何も変わらない
食の損得感情 52

塩の健康、安全、味、コスト

米国の飛行機の機内食に付いていた塩に、「Iodized Salt」と書いてあった。何のことだろうと調べてみたら、「ヨウ素(ヨード)強化塩」だと分かった。実は、ヨード欠乏症(Iodine Deficiency Disorders、IDD)という健康被害が世界的に大きな問題となっていて、その対策として各国でヨウ素を添加した食塩の摂取が奨励されているという。国によっては義務化されていたり、ヨウ素強化され […]

左が天然ブリ。右は養殖ブリ。刺身にしてうまいのは……
食の損得感情 51

「生」「天然」に味では負けないとして、では勝てるのか?

フードビジネス向けの経営情報誌「日経レストラン」に「新・何でも実験隊」(監修:管理栄養士で料理研究家の村上祥子氏)という痛快な連載がある。一般消費者4人と外食のプロ1人の混成チームで、さまざまな食品をブラインドテストの形で試食し、評価を下すというもので、毎回、試食する食品のチョイスが面白い。「生野菜 vs 冷凍野菜」「天然魚 vs 養殖魚」といった組み合わせで、味を判定する。

食べる智恵

大食いは、かわいいか、怖いか

大学時代、イタリア料理店でアルバイトをしていた頃のこと。一緒に働いていた友人から、店主には好かれるべしと説かれた。それはそうだ。彼によれば、それをかなえる極意は、元気でかわいげがあること。ふむ。で、教えてくれた具体的な行動の一つに、「まかないはたっぷり、うまそうに、もりもり食べる」というのがあった。

子供がいたずらした市販のコロッケ。肉は、見えない
食の損得感情 49

ミートホープが売っていたものは「食べ物」だったのか?

「ミートホープ、今日家宅捜索へ」という新聞記事を読んだのは、その24日朝、東京から広島へ向かう飛行機の中だった。豚肉など牛肉以外の肉や内臓肉、水で増量、着色したものを牛ミンチとして売っていたという。「つぶしてしまえば肉の味などわからない」という元幹部のコメントには返す言葉もない。いや、大いに考えさせられる。