
海外土壌の化学性は日本とは違う
日本は多くの農産物を海外から輸入しているが、海外産地の土壌に関する実用的な知識はほとんどないと言っていい。調べる機会も、それを理解するための知見にも欠けているのだ。
日本は多くの農産物を海外から輸入しているが、海外産地の土壌に関する実用的な知識はほとんどないと言っていい。調べる機会も、それを理解するための知見にも欠けているのだ。
津波被害を受けた宮城県の農家から、再起の道筋をつけるにはどうしたらいいか、資金と顧客を得る方法は、と相談を受けた。制度の内容から、行政はあてにできないという。そこへ追い打ちをかけるように入った肉牛出荷停止の報と立ち始めた風評。手を差し伸べてくれる企業は現れるのか。絶望から離農を考える人も出ているというが。
誰も近づかなかったススキの原=火山灰土地帯だったが、戦後になってにわかに開墾が進んだ。当初苦戦しながら、今日優良産地となったプロセスはどのようであったか。
前回はリン酸成分について説明し、昨今の日本ではなぜかリン酸過剰の圃場が多いことを指摘した。そのような圃場が登場したのには、歴史的な背景がある。
リン酸は他の肥料成分とは異なる挙動を示す。そして、与えても与えても効かないということがあります。そのリン酸について、基本的な事柄を説明しましょう。
人の体をあちこち巡っている液体は何ですか? それは血液です。血液が体のすみずみまで行き渡ることで、私たちの体は栄養を得たり、酸素を受け取ったり、老廃物を集めてもらったりしています。土壌にも、実は同様の働きをするものがあるのです。
今回も、一休みの続きで、お茶と微生物についてのお話をしましょう。体系立てたお話としては雑談ですが、もちろん土に関するお話です。
土の化学的性質を話してきましたが、息抜きのお話をしましょう。コアラの話です。動物の話ですが、土の話です。
ヒトの栄養を考える手がかりとして、学校では「6つの食品群」というものを教わったと思います。それと似たように、植物については「植物の3大栄養素」というものを習うものです。窒素、リン酸、カリ(カリウム)の3つです。ところが、私のこれまでの連載では、窒素、リン酸、カリがさっぱり出てきません。そのかわり、石灰、苦土、カリ、つまりカルシウム、マグネシウム、カリウムという成分の話を繰り返しています。きっと「一 […]
先ごろ東京都内で農業をしている人たち向けのセミナーをさせていただきました。「東京の農業」と言ってもピンと来ないかもしれませんが、都内の野菜生産量は9万tほどあり、都民の消費量の5%程度をまかなっているというのですから、無視できない存在です。そして、実際の圃場を訪ねて土壌調査をしてみるとわかるのですが、実は都市の農地の土壌健全性はたいへんよいものです。逆に、有名な野菜産地は、意外と歪みがあるものです […]
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