5月の外食市場は客単価下げながら客数を維持

日本フードサービス協会(JF)は2012年5月外食産業市場動向調査を発表した。これによると、5月の外食市場は客単価を下げながら前年並みの客数を維持した。好調に推移したのは、麺類ファストフードとパブ・ビアホールだった。

全体

【全体】事業所数(n=222)、店舗数(n=32837)
売上高98.5%、店舗数102.0%、客数100.9%、客単価97.6%

 全体では客数を前年並みに維持しながら、客単価は下げ、売上高は微減となった。

業種・業態別

【ファストフード】事業所数(n=64)、店舗数(n=17485)
売上高96.8%、店舗数103.0%、客数101.3%、客単価95.6%

 ファストフード全体は、客数は前年並み。客単価は4.4%下げ、売上高は4.2%のダウン。

 洋風は客数は3.8%増とやや伸ばしたが、客単価は1割低下し、売上高は6.6%ダウンとなった。低価格メニュー投入と販促キャンペーンが影響したと見られる。

 一方、和風は、客数は6.9%減。客単価は4.7%上がり、売上高は2.5%ダウンとなった。客単価上昇は、前年の値下げキャンペーンとの差が出ていると見られる。

 麺類は客単価をやや上げながら、客数、売上高とも1割増となった。店舗数も1割近く増加している。

 持ち帰り米飯/回転寿司は、各指標とも前年を越えなかったが、ほぼ前年並みに推移した。

●洋風
売上高93.4%、店舗数101.0%、客数103.8%、客単価90.0%

●和風
売上高97.5%、店舗数105.6%、客数93.1%、客単価104.7%

●麺類
売上高111.5%、店舗数108.2%、客数109.7%、客単価101.7%

●持ち帰り米飯/回転寿司
売上高99.1%、店舗数98.5%、客数99.8%、客単価99.3%

●その他
売上高93.0%、店舗数104.7%、客数92.5%、客単価100.5%

【ファミリーレストラン】事業所数(n=58)、店舗数(n=9553)
売上高100.2%、店舗数100.9%、客数99.7%、客単価100.5%

 ファミリーレストランは、各業種とも、各指標ともほぼ前年並みに推移した。

 焼き肉は店舗数が3.1%減少した。

●洋風
売上高99.2%、店舗数100.7%、客数99.2%、客単価99.9%

●和風
売上高102.0%、店舗数101.4%、客数101.4%、客単価100.6%

●中華
売上高100%、店舗数104.3%、客数99.0%、客単価101.0%

●焼き肉
売上高102.6%、店舗数96.9%、客数100.9%、客単価101.6%

【パブ/居酒屋】事業所数(n=36)、店舗数(n=2880)
売上高99.2%、店舗数100.6%、客数100.0%、客単価99.2%

 パブ・ビアホールは客単価を前年並みに維持。客数、売上高とも1割増と好調に推移した。

 居酒屋は、客単価を前年並みに維持しつつ、客数2.1%減、売上高2.3%減となった。

●パブ・ビアホール
売上高110.0%、店舗数101.1%、客数111.8%、客単価98.4%

●居酒屋
売上高97.7%、店舗数100.5%、客数97.9%、客単価99.7%

【ディナーレストラン】事業所数(n=27)、店舗数(n=337)
売上高102.6%、店舗数100.0%、客数103.1%、客単価99.4%

【喫茶】事業所数(n=17)、店舗数(n=1679)
売上高101.6%、店舗数99.6%、客数101.9%、客単価99.7%

 喫茶はほぼ前年並みに推移した。

【その他】事業所数(n=20)、店舗数(n=903)
売上高102.0%、店舗数102.3%、客数103.2%、客単価98.8%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/