11月の外食市場は前年並みに推移

日本フードサービス協会(JF)は2012年11月外食産業市場動向調査を発表した。

外食業界全体は、客数がやや低下したものの各指標とも前年並みに推移した。

JFでは、「冬メニューやキャンペーンメニュー等の販売増が客単価押し上げにつながり、売上高は前月より持ち直し」たと分析。また、「業態によっては、祝日を入れて3連休になった下旬に土曜日減少の影響がいくぶん緩和され、客数の下支えと客単価のプラスにつながったところもある」としている。

事業所数(n=206)、店舗数(n=32,176)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.5% 102.0% 98.7% 101.8%

ファストフード

ファストフード全体では、ほぼ前年並みに推移した。

和風は客単価が9.4%上昇し、客数は5.7%減となったが、売上高は3.1%増の結果。洋風と持ち帰り米飯/回転寿司は客数、売上高とも前年同月未達となった。

事業所数(n=58)、店舗数(n=17,240)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.1% 102.7% 99.2% 100.9%
洋風 98.5% 100.8% 99.3% 99.2%
和風 103.1% 106.5% 94.3% 109.4%
麺類 104.9% 109.8% 104.8% 100.1%
持ち帰り米飯/回転寿司 98.6% 98.3% 98.7% 99.9%
その他 102.7% 103.4% 100.5% 102.2%

ファミリーレストラン

ファミリーレストラン全体は客単価が上昇し、客数が減る傾向。これは主に洋風によるもので、客単価が5.4%上昇し、客数は7.4%減、売上高は2.4%減となった。

和風、中華、焼き肉の客単価は前年並み。和風と中華は客数、売上高とも微増。

焼き肉は客数が6.6%増、売上高は9.7%増と好調。ただし、JFによると「焼き肉は店舗によりばらつきがある」。

事業所数(n=57)、店舗数(n=9,736)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.0% 101.2% 96.1% 105.1%
洋風 97.6% 100.3% 92.6% 105.4%
和風 104.1% 101.9% 102.9% 101.2%
中華 104.4% 107.0% 103.5% 100.9%
焼き肉 109.7% 98.4% 106.6% 102.9%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは客単価が1.3低下し、客数は5.8%増、売上高は4.4%増。

居酒屋の客単価は前年並みで、客数は2.9%減、売上高は2.6%減。

事業所数(n=33)、店舗数(n=2,268)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 98.3% 100.4% 98.5% 99.8%
パブ・ビアホール 104.4% 102.1% 105.8% 98.7%
居酒屋 97.4% 100.1% 97.1% 100.3%

ディナーレストラン

ディナーレストランの客単価は前年並みで、客数は3.7%増、売上高は2.7%増となった。JFは「中価格帯メニューが客数の増加に」つながったと分析している。

事業所数(n=24)、店舗数(n=335)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.7% 98.5% 103.7% 99.0%

喫茶

喫茶は各指標とも前年をクリアした。

事業所数(n=14)、店舗数(n=2,156)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.8% 102.0% 101.5% 101.3%

その他

事業所数(n=20)、店舗数(n=441)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 104.7% 102.6% 102.9% 101.8%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/