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「有機」で売れる時代は過去

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 今日は節分。どうも“恵方巻派 v.s. 豆まき派”のような取り上げ方が多いようですが、“どちらか”ではなく“どちらも”でいいですよね。

 大切なのは“季節の大晦日”をしっかり締めくくる気持ちでしょう。1年を、24のシーズンの移り変わりととらえた24節気の24番目「大寒」の、同じく72のシーズンの移り変わりととらえた七十二候の72番目「鶏始乳」(にわとりはじめてとやにつく)の、今日は最終日です。

 明日は“季節の元日”立春。七十二候では「東風解凍」(はるかぜこおりをとく)。気温が低い日や大雪はまだあるでしょうけれども、梅の花芽はふくらみ、冬が去っていくのを感じさせます。

 有機JASの格付件数は引き続き増えているようですが、一方、百貨店やスーパーマーケットの売り場を見ると、有機農産物の取り扱い点数は決して多くない様子がわかります。

 青果流通、小売業や外食業のバイヤーと話していても、一時のような“有機熱”は感じられません。商品として見たときには、もはや有機農産物であることでの特別な価値はなくなり、有機認証があってもなくても、どのような独自性が伝わるかで選ぼうとするのが、今日のバイヤーの趨勢のようです。

 有機農業がどのように始まり普及したのか、それがなぜどのように商業化したのか、そのあたりを踏まえて、これからの生産と消費で大切にしたい視点を説明する本が今月17日に発売となります(SB新書)。

 ポイントは“有機 v.s. non-有機”のような“どちらか”ではなく、“どちらも”であるということです。

※このコラムはメールマガジンで公開したものです。

執筆者

齋藤訓之
齋藤訓之
Food Watch Japan編集長 さいとう・さとし 1988年中央大学卒業。柴田書店「月刊食堂」編集者、日経BP社「日経レストラン」記者、農業技術通信社取締役「農業経営者」副編集長兼出版部長等を経て独立。2010年10月株式会社香雪社を設立。「FoodScience」(日経BP社)では「食の損得感情」を連載。公益財団法人流通経済研究所客員研究員。亜細亜大学経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科非常勤講師。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。日本フードサービス学会会員。著書に「有機野菜はウソをつく」(SBクリエイティブ)、「食品業界のしくみ」「外食業界のしくみ」(ともにナツメ社)、「農業成功マニュアル―『農家になる!』夢を現実に」(翔泳社)、共著・監修に「創発する営業」(上原征彦編著ほか、丸善出版)、「創発するマーケティング」(井関利明・上原征彦著ほか、日経BPコンサルティング)、「農業をはじめたい人の本―作物別にわかる就農完全ガイド」(監修、成美堂出版)など。※amazon著者ページ → ※齋藤訓之のブログ →