食品安全情報(化学物質)No.22(2011.11.02)

国立医薬品食品衛生研究所が月2回発表している「食品安全情報」(化学物質)。ドイツ・リスクアセスメント研究所は、アクリルアミドについての疫学研究の評価報告書を発表した。欧州において食品の安全上問題になったものの概要がわかる「RASFF年次報告書2010年」が公表された。米国食品医薬品局(FDA)の不正な痩身用製品に関する情報ウェブサイトでは、シブトラミンを検出した製品を紹介している。

注目記事

【EC】食品安全:報告書はEUのRASFFが重要性を増していることを報告

「RASFF年次報告書2010年」が公表された。本報告書には2010年にRASFF(Rapid Alert System for Food and Feed/食品および飼料に関する早期警告システム)へ通知された食品や飼料等がまとめられており、欧州において食品の安全上問題になったものの概要がわかる。

 RASFFは、EU加盟国やヨーロッパ自由貿易連合の関係機関が食品や飼料等の安全性に関する情報を迅速に共有するための情報ネットワークである。たとえば、ある製品に健康リスクが確認されたり、違反が確認されて流通すべきでないと判断された場合には、その情報がただちに通知される。

【BfR】食品中のアクリルアミド

 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)が、これまでに報告されている食品中のアクリルアミドについての疫学研究の評価報告書を発表した。BfRは、食事摂取量調査よりも血中や尿中のバイオマーカーをもとにアクリルアミド摂取量を推定する方が適切であるということ、摂取量が多い消費者や子どもでは健康リスクの可能性があるため、加工食品のアクリルアミド含量を減らす努力を今後も継続していく必要があることなどを指摘している。

【FDA】不正な痩身用製品

 米国食品医薬品局(FDA)は、不正が確認された痩身用製品に関する情報ウェブサイトを公開している。今回は、表示には記載されていないシブトラミンやフェノールフタレインをFDAが検出し、2011年10月18日にウェブへ掲載された痩身用製品を紹介した。

 シブトラミンは血圧上昇や心拍数増加等の副作用を起こすことがある。日本国内で販売されている痩身用製品からもよく検出され問題になっている。FDAや厚生労働省のサイトを見ると、不正な痩身用製品がいかに多いかがよくわかる。

※参考:医薬品成分(シブトラミン及び類似成分、フェンフルラミン)が検出されたいわゆる健康食品について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/other/031110-1.html

食品安全情報へのリンク

「食品安全情報」
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.22(2011.11.02)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2011/foodinfo201122c.pdf

登田美桜
About 登田美桜 35 Articles
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室主任研究官 とだ・みおう 農学博士。国立医薬品食品衛生研究所は、医薬品、食品、その他生活環境中に存在する物質について、品質、安全性、有効性を評価するための試験、研究、調査を行う機関。 安全情報部の「食品安全情報」は、食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報を伝える。