食中毒リスクを減らす食べ方

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.10(2017.05.10)を発表した。また、フィンランド食品安全局による「食品の安全な使用についての一般的な取扱説明書」の和訳を食品安全情報(化学物質)No.10(2017.05.10)別添として発表した。

注目記事

【Evira】食品の使用についての制限

 フィンランド食品安全局(Evira)は、食品の安全な使用に関する勧告として、多様な食品について、対象集団別にリスクを低減する食べ方を紹介した。

※ポイント:非常にわかりやすく簡潔にまとめられた資料です。ハチミツ中のボツリヌス菌による食中毒を機に、乳児に与えてはいけない食品が注目されてインターネット上でも多くの情報が飛び交いました。この資料は、フィンランドならではの食品も含まれていますが、信頼できる情報源の一つとして参考になるでしょう。

食品安全情報(化学物質)No.10(2017.05.10)別添/食品の安全な使用についての一般的な取扱説明書(フィンランド食品安全局)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201710ca.pdf

【EFSA】海洋二枚貝と腹足類のテトロドトキシン(TTX)及びTTX類縁体の存在に関する公衆衛生リスク

 欧州食品安全機関(EFSA)がテトロドトキシン(TTX)に関するリスク評価を実施した。急性毒性に関する参照値の導出ついては、多くの不確実性があるためにヒト研究を用いず、マウス急性経口試験の結果をもとにTTXとその類縁体についてグループARfD 0.25μg/kg体重とした。また最小致死量についてさまざまな文献で2 mg(日本成人体重50kgをもとに40μg/kg体重相当)と報告しているが、それを裏付ける根拠は見つからなかった。

【NTP】ニュースレター:ブラックコホシュ――植物の試験のためのケーススタディ

 女性の月経や閉経期症状用にと宣伝されているブラックコホシュ抽出物(BCE)の毒性について、NTPの遺伝毒性学者Stephanie Smith-Roe博士が説明した。Smith-Roe氏は、BCEの毒性試験の結果から、遺伝毒性があることが判明したとしている。さらに、投与された動物で非再生性大赤血球性貧血という貧血が観察され、それは葉酸代謝が撹乱されていることを示唆し、遺伝毒性試験で観察されたような染色体異常もまた葉酸代謝の阻害で起こりうると説明した。

※ポイント:NTPは、BCEの製品が生殖可能年齢向けに販売され、胎児の発達に影響する葉酸が関係している可能性を重視しています。またブラックコホシュについては、以前から肝障害との関連が指摘されています。

【FDA】FDAは違法ながん治療法を販売している14社に対し措置を講じる

 米国食品医薬品局(FDA)は、がんの予防、診断、治療または治癒を不正に表示する65種類以上の製品を違法に販売する、米国を拠点とする14企業に警告文書を出した。

※ポイント:がん治療を謳うサプリメント等について大規模な取り締まりが行われました。FDAも述べているように、取り締まりを行って企業が製品の販売や不正表示をやめたとしても、それは一時的なもので、企業は新しいウェブサイトを立ち上げて安全でない製品の販売を継続するため根絶できないというのが大きな問題です。そのため、企業監視とともに、欺されないようにするための消費者への教育が必要だとしています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.10(2017.05.10)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201710c.pdf
食品安全情報(化学物質)No.10(2017.05.10)別添/食品の安全な使用についての一般的な取扱説明書(フィンランド食品安全局)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201710ca.pdf

今号の目次

【WHO】
1. ファクトシート:ワンヘルス

【INTERPOL】
1. 世界的作戦での2億3000万ユーロのニセ食品及び飲料押収のトップはアルコール

【EC】
1. 欧州委員会の科学委員会
2. AMRワークショップ 動物の抗菌剤摂取:データ収集における達成と課題
3. 食品獣医局(FVO)査察報告書:カナダ、ミャンマー、英国、デンマーク、チリ
4. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 化学物質によらない方法を含む他の入手可能な手段で阻止できない植物の健康への深刻な危機を管理するための除草剤としてフルピルスルフロン-メチルの必要性に関するデータ評価
2. 海洋二枚貝と腹足類のテトロドトキシン(TTX)及びTTX類似体の存在に関する公衆衛生リスク
3. 食品添加物として使用される際のソルビタンモノステアレート(E 491)、ソルビタントリステアレート(E 492)、ソルビタンモノラウレート(E 493)、ソルビタンモノオレエート(E 494)、ソルビタンモノパルミテート(E 495)の再評価
4. Ramazzini研究所の行ったスクラロース(E 955)のマウス発がん性研究の結論の妥当性についての声明
5. EC規則No 396/2005による食品と飼料中の残留農薬に関する報告データ(2016年データ収集)
6. Condensyl®と男性不妊のリスク要因である精子のDNA損傷の減少:健康強調表示
7. 居住者、近傍者、環境リスク評価のための農薬暴露データのレビュー:最終報告
8. 確証データを踏まえた直鎖鱗翅目(SCLPs)の農薬リスク評価についての加盟国、申請者、EFSAの意見募集結果
9. 2016年のGMOsのリスク評価のためのEFSAの科学的ネットワークの年次報告
10. 欧州ミツバチ協力に向けて:今すぐ登録
11. EFSAがフランスとドイツの仲間と一緒に日本の食品安全委員会を訪問
12. 香料グループ評価

【NHS】
1. Behind the headlines

【BfR】
1. 低レベルと高レベルの間―個々のピロリジジンアルカロイドのハザードの可能性は?

【ANSES】
1. 海岸に打ち上げられた海藻ホンダワラからの放出物への暴露:ANSESは助言を繰り返し、付け加える

【EVIRA】
1. 食品の使用についての制限

【FDA】
1. 食品パッケージ上の「健康的(Healthy)」という言葉の再定義―パブリックプロセスが重要な役割を果たす
2. FDAはメニュー表示遵守日を2018年に延期する
3. FDAは違法ながん治療法を販売している14社に対し措置を講じる
4. 警告文書
5. 機関間食品安全分析協力ウェブセミナー:戦略計画と将来の方向性
6. FDAは食品容器用の密封ガスケットの過塩素酸塩について使用が廃止されたため食品添加物としての使用認可を取り消す
7. リコール情報
8. 公示

【NTP】
1. ニュースレター
2. NTPの科学顧問委員会の会合の予定

【CPSC】
1. FTCはオピエートの禁断症状を治療できるという根拠のない宣伝を止める

【CFIA】
1. 食品リコール警告

【FSANZ】
1. 告知11-17

【TGA】
1. リコール:Hyland’s Baby ホメオパシー生歯錠剤
2. 安全性警告

【MPI】
1. 貝のマリンバイオトキシン警告―Waikato西海岸

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 料理研究家ベクジョンウォン、「食品安全の日」の広報大使に委嘱
3. 食品に使用できない農産物(漢方薬)を食品用として販売した業者の摘発

【FSSAI】
1. 迅速検査での食品への異物混入検出ブック

【その他】
・(EurekAlert)あなたが食べるものには食品の購入環境よりあなたがどんな人かのほうが影響する
・(EurekAlert)エネルギードリンクはカフェイン入り飲料だけの場合より心臓や血圧の変動が大きいことに関連する
・(EurekAlert)注意:エネルギードリンクは遺伝的心疾患要因のある個人をリスクに晒す
・(EurekAlert)Queen’sの研究者らはベビーフードに違法濃度のヒ素が見つかったことを示す

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