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国連各国がAMR対策に本腰

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.22(2016.10.26)を発表した。

注目記事

【WHO】国連総会で各国首脳が抗微生物剤耐性への取り組みを表明

 世界保健機関(WHO: World Health Organization)発。各国首脳は、第71回国連総会において、ヒトの健康、動物の福祉および農業などの多分野において抗微生物剤耐性(AMR)の根本原因に対処するため、各国が幅広い協調的な取り組みを行うことを初めて表明した。

 各国は、「抗微生物剤耐性に関する世界行動計画(Global Action Plan on Antimicrobial Resistance)」にもとづきAMRに関する各国の行動計画を作成するという方針を再確認した。この世界行動計画は、AMR対策の青写真として世界保健機関(WHO)が国連食糧農業機関(FAO)および国際獣疫事務局(OIE)の協力のもとに2015年に作成した。各国の行動計画は、問題の全体像を把握し、ヒトの健康・動物の福祉・農業分野での抗微生物剤の乱用を防ぐために必要なものである。

 各国は、ヒトおよび動物の感染症を予防するため費用対効果の優れた既存の方法を有効活用するよう呼び掛けた。これには、予防接種、安全な水と衛生設備、病院や畜産での衛生管理などが含まれる。既存および新規の抗生物質のより適切な使用を確実にするシステムの整備も必須である。

 さらに各国は、市場の機能不全の問題も取り上げ、有効で低価格の新しい薬剤、迅速診断検査法、および効力を失いつつある既存の方法に置き換わる重要な治療法を目指した研究・開発への投資において、新たなインセンティブが必要であると注意喚起した。

 国連総会で健康問題が取り上げられたのは今回を含め4回のみで、これまでにヒト免疫不全ウイルス(HIV)、非伝染性疾患およびエボラ出血熱の問題が取り上げられている。

【アイルランド食品安全局】生鮮農産物の安全な生産のためのガイダンス

 アイルランド食品安全局(FSAI:Food Safety Authority of Ireland)は、農場での生鮮農産物の安全な生産を支援するため生産者向けの新しいガイダンスを発表した。このガイダンスおよびリーフレットは、生産者、加工業者、小売業者、国の機関の代表者などからなる専門家作業部会の協力により作成された。アイルランドで生鮮農産物を生産するすべての生産者が、生鮮農産物のリスクを低減させ、その安全性を高めるために適正農業規範(GAP)および適正衛生規範(GHP)を遵守することが重要であるとしている。

 本ガイダンスには、商品として生鮮農産物を生産する者はすべて、アイルランド農業・食糧・水産省(DAFM)に生産者として登録しなければならないことが明確に示されている。本ガイダンスはさらに、生産者がリスク低減および食品安全向上のために取り組むべき極めて重要な項目として以下の8項目を挙げている。

  • 生鮮農産物の生産に適した用地を選択する
  • 生産用地への動物、害虫およびヒトの出入りを制限する
  • 有機肥料を安全に使用する
  • 農薬を安全に使用する
  • 安全な水源の用水を使用する
  • 適正収穫規範を遵守する
  • 作業員に研修を行い適切な衛生設備を提供する
  • 製品追跡可能性および回収のシステムを整備する

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.22(2016.10.26)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201622m.pdf

今号の目次

【世界保健機関(WHO)】
1. 第71回国連総会で各国首脳が抗微生物剤耐性への取り組みを表明 — 健康、食品安全および発展への障害に対処するため総力を結集

【汎アメリカ保健機構(PAHO)】
1. 汎アメリカ保健機構/世界保健機関(PAHO/WHO)がハイチでの緊急医療活動のため900万ドルの支援を要請

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 冷凍イチゴに関連して複数州にわたり発生しているA型肝炎アウトブレイク(2016年10月20日付更新情報)
2. 冷凍野菜に関連して複数州にわたり発生したリステリア症アウトブレイク(最終更新)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 英国食品基準庁(UK FSA)の主任科学顧問が抗微生物剤耐性の問題を概説

【アイルランド食品安全局(FSAI)】
1. 生鮮農産物の安全な生産のための新しいガイダンス

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. サルモネラおよびカンピロバクター感染の流行シーズン

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。