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子供のリスクである16物質

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.21(2016.10.12)を発表した。

注目記事

【ANSES】ANSESは3歳以下の子供の食事を精査する

 フランス食品・環境・労働衛生安全庁(ANSES)は3歳以下の子供の多数の物質への食事暴露についての初の概要を発表した。幼児のトータルダイエットスタディ(iTDS)では、赤ちゃんと幼児の食事の95%以上をカバーし、およそ670物質を分析した。毒性参照値をもとに評価したところ、ほとんどでリスクが除外できた。しかしながらリスクが除外できない物質が16あり、そのうち9つの物質(無機ヒ素、鉛、ニッケル、PCDD/Fs、PCBs、T-2 & HT-2マイコトキシン、アクリルアミド、デオキシニバレノールとその誘導体、フラン)は無視できないほどの人数の子供たちが毒性参照値を超えて暴露されており、優先的に対応すべきとしている。

※ポイント:報告書がフランス語なのが残念ですが、膨大なデータが物質ごとにまとめられています。リスクがあると判断された16物質については、環境への放出を管理する政策、工程管理、規制値の設定あるいは削減など、暴露低減化のための管理が必要であると助言しています。

【BfR】BfR MEALスタディ―情報と協力

 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)はドイツ連邦食糧農業省(BMEL)の要請により初めてのトータルダイエットスタディを2016年秋に開始する。これは、BfR MEALスタディ(Mahlzeiten für die Expositionsschätzung und Analytik von Lebensmitteln–暴露評価のための食事と食品の分析)と名付けられた。BfR MEALスタディは7年間実施する計画で、最初の結果はおそらく2019年に入手できるようになる。

※ポイント:このTDSの対象となる暫定物質リストが公表されています。上記のANSESもそうなのですが、対象物質リストを見るとその種類が多く、非常に幅広く調査しようとしていることがわかります。TDSは多くの経費と労力、時間を要する作業ですが、リスク評価がハザード重視から暴露重視に変わってきたことを受けて、食品安全にとっては必須のものになってきています。

【FDA】FDAは食品表示の「健康的(ヘルシー)」強調表示を再定義する

 米国食品医薬品局(FDA)は食品表示の「健康的」(ヘルシー)栄養含量強調表示を再定義するプロセスを開始したことを発表した。「ヘルシー」の再定義は、消費者に公衆衛生助言に一致する食品の選択を簡単に速やかにできるようにするための情報とツールを提供し、企業がより健康的食品を開発するよう促すための全体的計画の一部である。

 FDAが栄養含量表示としての「ヘルシー」という用語をどう再定義するのか検討している間は、企業は現在の規制上の定義を満たす食品に「ヘルシー」という用語を使い続けることができる。

※ポイント:栄養学に関する新しい研究結果が蓄積されると、何が「健康的」なのかという解釈も変わります。それにともない、表示の定義についても定期的に見直して最新のものにする必要があるというわけです。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.21(2016.10.12)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201621c.pdf

今号の目次

【FAO】
1. コーデックス委員会

【EC】
1. 食品獣医局(FVO)査察報告書:スウェーデン、コスタリカ、トルコ、他
2. 食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. グリホサート:EFSAは生データを共有する
2. EU各国の食品安全当局はEFSAとの協力を強化する
3. GM植物のアレルギー原性ガイダンスが関係者に提示される
4. 遺伝子組換え関連

【MHRA】
1. ホメオパシー医薬品あるいはレメディの登録

【PHE】
1.(砂糖の)削減と組成変さらに関するPHEの説明会に企業が参加

【NHS】
1. Behind the headlines

【ASA】
1. ホメオパシーの広告基準

【BfR】
1. BfR MEALスタディ―情報と協力
2. 第二回ナノテクノロジーに関する合同シンポジウム
3. グリホサートについてさらに透明に:BfRはEFSAによる生の科学データ発表を支持する
4. REACH会議2016:日用品中の化学物質―どうしたら消費者保護を改善できるだろうか?
5. 危険な誤認:キノコ中毒は死に至る危険性がある

【RIVM】
1. ベンタゾン、MCPA、メコプロップを用いたオランダ浸出決定樹の評価
2. ポリエチレン飲料水パイプを介する汚染地下水の浸透:リスク評価方法

【ANSES】
1. ANSESは3歳以下の子供の食事を精査する

【FSAI】
1. 生鮮製品のより安全な生産のための新しいガイダンス
2. ニコチン酸含量が高いためGrenade.50 Calibre Pre-Workoutのリコール

【EVIRA】
1. 魚の摂取に関する食事アドバイス

【FDA】
1. FDAは食品表示の「健康的(ヘルシー)」強調表示を再定義する
2. シーフードHACCP
3. FDAはホメオパシー生歯錠剤とゲルを使用しないよう警告
4. 全国食品安全教育会議2017-登録開始
5. 加工食品規制計画基準2016更新
6. 栄養イニシアチブの発行日時についての食品製造業者のためのQ & A
7. 警告文書

【USDA】
1. USDAは遺伝子組換えクリーピングベントグラスの環境影響声明案を発表
2. 動物の育て方に関する強調表示を立証するために提出する必要のある書類についてのFSISガイドライン

【FTC】
1. FTC、USDAは「オーガニック」強調表示の消費者の認識についての円卓会議の議題を発表
2. 米国巡回裁判所はLeanSpa減量サプリメントの詐欺的第三者宣伝についてアフィリエイトマーケティングネットワーク運営者に責任があることを発見した
3. 関節痛サプリメントの販売業者は詐欺的宣伝や保証についてFTCに罰金を払うことに合意

【TGA】
1. 安全性助言

【香港政府ニュース】
1. 汚染カニのバッチリコール
2. カニは安全性検査に合格

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 説明資料(アジア経済「食品異物が摘発された大企業の処罰‘軽い’」の記事に関連する)
3. 中国産冷凍カワニナの肉から鉛が基準を超過して検出されて回収措置
4. 入念にチェックして、健康に食べよう!

【AVA】
1. 第38回ASEAN農業森林担当閣僚会議 共同声明

【その他】
・(ProMED-mail)シガテラ中毒-インド:(カルナタカ)汚染魚、第一報
・(EurekAlert)BMJ症例報告:代替療法の危険性、ラプンツェル症候群、ダニ媒介疾患
・(EurekAlert)2015年の前例のない有毒藻類の大発生には海の状態が寄与
・(NY州司法長官)A.G. SchneidermanはWalgreens とWalmart 向けのハーブサプリメントを作っているNBTYと大きな全国的合意を発表した

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。