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メキシコ産パクチー検査継続

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.21(2016.10.12)を発表した。

注目記事

【米国食品医薬品局】メキシコ産パクチーのサイクロスポラで輸入警告・検査継続

米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)はメキシコのプエブラ州産のシラントロ(パクチー、コリアンダー、シャンツァイ)に対し輸入警告および検査を継続する。

2016年のこれまでの国内感染サイクロスポラ症報告患者数は、過去3年間の同期間に比べ減少している。食品由来サイクロスポラ(Cyclospora cayetanensis)感染がメキシコのプエブラ(Puebla)州産の生鮮シラントロと関連しているとの疫学・追跡情報を受け、米国食品医薬品局(US FDA)は最近数年間にわたりさまざまな対策を実施してきた。

2013年から2015年にかけて、FDAおよびメキシコ政府当局がプエブラ州にある複数の農場と包装施設で立ち入り検査と環境調査を行ったところ、シラントロなどの生鮮農産物にヒト便由来病原体による汚染が生じる可能性がある衛生状況や作業慣行が観察された。このため、FDAは同州産の生鮮シラントロに対して輸入警告を発した。

2015年から、4月1日~8月31日の期間は、同州産のシラントロは米国・メキシコ国境ですべて留め置きされ、米国への輸入が拒否されている。この4~8月という時期は、今までのC. cayetanensisアウトブレイクの季節性に一致している。

同州のGreen Listに登録されているシラントロ生産者のみが、輸入警告にもとづく留め置きの対象から除外される。Green Listに登録された生産者は、メキシコの汚染リスク低減システムの一環としての農業・食品安全に関する優良規範の11項目の必須要件に従わねばならない。FDAとメキシコ政府当局(SENASICAおよびCOFEPRIS)は、生鮮および最小限の加工が行われた農産物の安全性を促進する協力関係の枠組みのもとでこのような対策を導入した。この枠組みは2014年7月24日に両国により公式の意向表明が行われている。

【米国疾病予防管理センター】殻付き卵のサルモネラ

米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、ミズーリ州およびその他の複数の州の公衆衛生・食品規制当局、および米国食品医薬品局(US FDA)と協力し、複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Oranienburg)感染アウトブレイクを調査している。

本アウトブレイクのS. Oranienburg株はまた、Good Earth Egg Company社(ミズーリ州Bonne Terre)に関連して2015年に発生したアウトブレイクのS. Oranienburg株とも遺伝学的に近縁である。2015年のこのアウトブレイクでは、6州から計52人の患者が報告された。この2015年のアウトブレイクに対し、同社は2016年1月9日に同社製のすべての殻付き卵の回収を開始した。疫学・追跡調査および検査機関での検査により、Good Earth Egg Company社が出荷した殻付き卵が本アウトブレイクの感染源である可能性が高いことが示されている。

患者に対し、発症前1週間の食品喫食歴およびその他の曝露歴に関する聞き取り調査が行われ、調査した6人全員が殻付き卵の喫食またはその可能性を報告した。患者はレストランまたは家庭で卵を喫食していた。

連邦、州および地域の公衆衛生・食品規制当局は、患者3人が卵を喫食したミズーリ州のレストラン1店舗について追跡調査を実施した。この調査の結果は、Good Earth Egg Company社が当該レストランに卵を供給していたことを示した。

ミズーリ州公衆衛生当局が当該レストラン店舗から殻付き卵検体を採取し検査した結果、S. Oranienburgアウトブレイク株が検出された。また、Good Earth Egg Company社の加工施設で採取した環境検体からも本アウトブレイク株が検出された。WGS解析の結果、同社が出荷した卵由来のS. Oranienburg株は、本アウトブレイクの患者由来分離株および2015年のアウトブレイクの患者・環境検体由来分離株と遺伝学的に近縁であることが示された。この遺伝学的近縁関係は、本アウトブレイクの患者と2015年のアウトブレイクの患者が同社製殻付き卵の喫食により発症したことを裏付けるさらなるエビデンスとなった。

CDCは、同社が出荷した殻付き卵の喫食・提供・販売を現時点では行わないよう消費者、レストランおよび小売業者に注意を呼びかけている。同社が出荷した殻付き卵はさまざまなブランド名で販売された。購入・喫食した卵が同社製のものであるか分からない場合は、購入店またはレストランに問い合わせるべきである。

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.21(2016.10.12)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201621m.pdf

今号の目次

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 2016年のサイクロスポラ症患者数が減少 - 米国食品医薬品局(US FDA)はメキシコのプエブラ州産のシラントロに対し輸入警告および検査を継続

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. Good Earth Egg Company社製の殻付き卵に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Oranienburg)感染アウトブレイク(初発情報および更新情報)
2. 冷凍イチゴに関連して複数州にわたり発生しているA型肝炎アウトブレイク(2016年9月30日付更新情報)

【Emerging Infectious Diseases(CDC EID)】
1. 2014年6月に英国ノッティンガムで発生した相互に関連する2件の腸管侵入性大腸菌(EIEC)感染アウトブレイク

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【Eurosurveillance】
1. ワークショップ報告:クリプトスポリジウムのサーベイランスおよびアウトブレイク調査のための遺伝子型別法に関する合意形成に向けて(ベルリン、2016年6月)

【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. EU加盟国検査機関の比較調査「一次生産物XVIII(2015年)」:ブタ糞便中のサルモネラの検出

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。