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米で抗菌製品19成分禁止へ

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.19(2016.09.14)を発表した。

注目記事

【EC】HACCPを含む食品安全管理システムのガイダンス発表

 一次生産者から小売店までのすべての食品事業運営者は優良衛生規範(いわゆる必須計画”PRPs”)と、一次生産者以外はHACCPに基づく方法に従う必要がある。これらは各ビジネスにおける食品安全管理の基礎である。PRPsとHACCPのEUの要求事項の履行を促進、協調することを目的に、施設の規模と性質を考慮した実践的ガイドを公表した。

※ポイント:前号で米国食品医薬品局(FDA)が食品事業者向けガイダンスを公表したことをご紹介しました。この度、EUでも同様のガイダンスを公表しています。考え方としては、GMP、GHPを主とする規範を導入し、EU規則のトレーサビリティーやリコール制度の原則に従った上で、自らの製品の特性に応じてHACCPに基づき自主的な食品安全の管理を行うというものになっています。

※編集部註:PRPs=Prerequisite Programmes(前提条件プログラム)、GMP=Good Manufacturing Practices(〈主に医薬・医療用製品等の〉適正製造基準)、GHP=Good Hygienic Practices(優良衛生規範)

【EFSA】欧州人のピロリジジンアルカロイドへの食事暴露評価

 ピロリジジンアルカロイド(PAs)は6000種以上の植物に遊離塩基型やN-オキシド型として含まれている。PAsの人への毒性は、ハーブ薬品や茶などに含まれるPAの摂取によるさまざまな中毒症例からよく知られている。死亡事例もあり、主な標的臓器は肝臓と肺である。欧州食品安全機関(EFSA)は、28種のPAsを対象にした植物由来食品4,581検体のデータを用いてPAsの暴露評価を実施した。

※ポイント:EFSAは2011年にPAsの毒性と慢性暴露に関する科学的意見を公表していましたが、今回は急性暴露についても検討しています。興味深かったのは、PAsが茶(緑茶、紅茶)からも検出されていることです。ただし原因は不明で、EFSAもその原因に関する情報を得ることが必要だとしています。

【FDA】FDAは抗菌石けんの安全性と有効性についての最終規則を発表

 米国FDAは、OTC抗菌洗浄用製品に使用される19成分について、それらの成分を含む製品の販売を認めないとする最終規則を発表した。この規則は2013年に提案されており、安全性および有効性に関する追加データの提出を製造業者に要請していたが、必要なデータが提出されなかったため最終規則となった。塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロキシレノール(PCMX)の3成分については新しい有効性と安全性のデータを作成して提出するため1年延期をしている。

※ポイント:日本にとっても影響が大きいと思われるのでご紹介しました。メディアではトリクロサンが話題になっていましたが、対象は全部で19成分であることと、塩化ベンザルコニウムがデータ提出のために1年間延期になっていることに注意して下さい。また、抗菌製品と言えば耐性菌のことが世界的に大きな問題となっていて、食品分野でも食用動物には賢明な使用が推進されています。トリクロサンについてFDAは、現時点では耐性菌に関する根拠はないものの、濃度によっては可能性を否定できないとして耐性発現リスクを明確にするためのデータが必要だとしています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.19(2016.09.14)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201619c.pdf

今号の目次

【EC】
1. HACCPを含む食品安全管理システムのガイダンス発表
2. EU/EEA加盟国での抗菌剤耐性対策:前進したがまだやるべきことはある
3. 食品獣医局(FVO)査察報告:トルコ
4. 食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 欧州人のピロリジジンアルカロイドへの食事暴露評価
2. ある種の動物由来製品のアミトラズ、クマホス、フルメキン、オキシテトラサイクリン、ペルメトリン、ストレプトマイシンの最大残留基準の設定
3. 食品添加物としてのアナトー抽出物(E 160b)の安全性
4. 第48回コーデックス残留農薬部会(CCPR)でのEUの見解を準備するための科学的支援
5. 飼料添加物関連
6. 遺伝子組換え関連

【FSA】
1. トンカットアリ根抽出物について2016年9月23日まで意見募集

【DEFRA】
1. 5世代のデータで英国の食の歴史が明らかになった

【MHRA】
1. 伝統ハーブ登録(THR)されたハーブ医薬品

【NHS】
1. Behind the headlines

【ASA】
1. ASA裁定

【BfR】
1.「リスク評価への参加-欧州のリスク評価とリスク管理機関におけるリスクガバナンスの形式」ワークショップのプレゼン概要

【FDA】
1. 消費者向け情報:電子レンジの安全な使い方についての5つのヒント
2. FDAは抗菌石けんの安全性と有効性についての最終規則を発表
3. FDAは乳児用ミルクのラベルや表示の構造/機能強調表示のもととなる科学的根拠の種類と質に関するガイダンス案を発表
4. 地域FSMA輸入安全性会合の報告
5. FDAは生産物安全性のために州に2180万ドルを提供
6. 公示
7. リコール情報
8. 警告文書

【NTP】
1. NTPのRoCとOHAT候補物質;情報募集

【BCCDC】
1. プレスリリース:毒キノコはあなたを病気にしたり殺したりする

【MPI】
1. Plenty湾地域のバイオトキシン警告解除

【香港政府ニュース】
1.月餅バッチが誤表示
2.月餅の安全性がレビューされる
3. 魚検体から違法薬物発見

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 説明資料(連合ニュース「人気のダイエット製品ガルシニアカンボジアの肝臓損傷の危険」報道関連)
3. 糖類1日の栄養成分の基準値100gに設定
4. 2016年の不良食品の研究事業団の成果発表会および国際シンポジウムの開催
5. 食品医薬品安全庁、食医薬分野の危機管理の強化および将来の対応のために国際シンポジウムの開催
6. 回収措置

【HSA】
1. HSAは海外で購入した3つの異物混入製品で4人の患者が入院したと警告

【Philippines FDA】
1. Robust およびRobust Extreme男性用ダイエタリーサプリメントにタダラフィル類似物が含まれることについて公衆衛生警告

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。