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リスクに基づいた予防計画案

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.18(2016.08.31)を発表した。

注目記事

【FDA】FDAはある種のFSMA法令遵守日時を延長;ガイダンス案を発表

 米国食品医薬品局(FDA)は、食品事業者がFSMA規則の一つである「Preventive Controls for Human Food rule」の要件を満たすことができるよう支援するためのガイダンス案を発表した。このガイダンス案は、食品のハザード分析およびリスクに基づきながら予防的管理ができるように、ハザードや食品安全計画(food safety plan:FSP)とは何か、ハザード分析やFSPの作成をどのように行えばいいのか、特定されたハザードについてどのように管理や予防措置を決めるのか、記録や実施はどうするのが良いか、ということなどを理解させる内容となっている。現在パブリックコメントを募集している。

※ポイント:FDAが、食品事業者に対して食品安全のためにはこのようにすべきと考えていることが丁寧に説明されていて、非常に充実した内容のガイダンスになっています。たとえば、ハザードとなりうる微生物と化学物質を例示して、それぞれの特徴や、それを予防するために事業者がすべきことを順序立てて丁寧に説明しています。このガイダンスでは食品安全計画(FSP)を作ることを求めており、HACCPとの違いなども記載しています。日本の食品事業者の方にとっても、自社製品の生産管理の体制を見直して安全性を高めるためには必読のガイダンスです。

※事業者向けガイダンス案:ヒト食品のハザード分析とリスクに基づいた予防計画
Draft Guidance for Industry: Hazard Analysis and Risk-Based Preventive Controls for Human Food
http://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/GuidanceDocumentsRegulatoryInformation/ucm517412.htm

【EU】RASFF:欧州の食卓の食品を監視して35年、これまで以上に効果的に

 EUの食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)の通知に関する2015年次報告書が公表された。1年間の通知数は3049件で、そのうち775件が重大な健康リスクについてのものだった。通知への対応としてのフォローアップ通知が前年よりも5%増加した。通知数が多かったものとして、魚の水銀、ナッツのアフラトキシン、野菜や果物のサルモネラなどがあった。

※ポイント:RASFFは、EU加盟国の食品安全担当機関、EC、EFSA、ノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランドおよびスイスがメンバーとなり、基準値違反や健康リスクのある食品や飼料を確認した場合にはRASFFを介してECへただちに通知するようにして、一カ所に情報を集約することでメンバーが迅速に対応できるようしているシステムです。ですから、年次報告書を見ると欧州においてどのような問題が発生していたのかがわかります。2015年次報告書で興味深かったのは、今後すべての残留農薬に関するRASFF通知についてリスク評価の実施(EFSAのPRIMoモデルを使って急性参照量ARfDと比較する)を求めるとしていたことです。つまり、残留農薬の違反が出た場合には濃度だけでなくリスクの大きさを評価した上で対応を決めるということが、これまでの一部の国だけでなく欧州全体でスタンダードになりつつあるというわけです。

【WHO/IARC】甲状腺がん流行の主要駆動力は過剰診断:高所得国の女性の甲状腺がんの最大50~90%が過剰診断と推定される

 国際がん研究機関(IARC)とイタリアAviano国立がん研究所の報告によると、近年いくつかの高所得国で報告されている甲状腺がんの流行増加は多くが過剰診断であると推定された。この研究はThe New England Journal of Medicine(NEJM)に報告された。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.18(2016.08.31)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201618m.pdf

今号の目次

【WHO】

1. 国際がん研究機関(IARC):甲状腺がん流行の主要駆動力は過剰診断:高所得国の女性の甲状腺がんの最大50~90%が過剰診断と推定される

2. IARCは過体重と肥満に関連するさらに8つのがん部位を同定

【EC】

1. RASFF:欧州の食卓の食品を監視して35年、これまで以上に効果的に

2. 食品獣医局(FVO)査察報告:ドイツ、ベトナム、ペルー、アイルランド、カナダ、マケドニア

3. 食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】

1. コリンの食事摂取基準に関するEFSAの食品・栄養・アレルギーに関する科学パネル(NDA)の科学的意見案についての意見募集結果

【FSA】

1. 動物の福祉データについてのFSAの声明

2. FSA北アイルランド:北アイルランドの消費者の食品表示をめぐるニーズを理解する

【DH】

1. 子どもの肥満:行動計画

2. ソフトドリンク業課税:あなたが知るべき12のこと

【MHRA】

1. 怪しいダイエット錠剤:痩せるために死ぬ?

2. あなたのアプリは医療機器か?知っておくのは健全:規制機関はガイダンスを更新

【COT】

1. COT/COM/COC年次報告書2015

【NHS】

1. Behind the headlines

【ASA】

1. ASA裁定

【BfR】

1. 適切な時に正しい場所に:ヒト細胞でのアリール炭化水素受容体の活性化

2.「食品の真正性のための非標的法の標準化」国際シンポジウム

3. ドイツ沖の油の流出:最良の対策の探求

【RIVM】

1. 放射能事故についてのリスクコミュニケーションとヨウ素錠剤の配布

【EVIRA】

1. ベリー類の調理には適切な鍋を選ぶこと

【FDA】

1. FDAはある種のFSMA法令遵守日時を延長;ガイダンス案を発表

2. FDAは食品企業が食中毒を予防するのに役立つガイダンスを準備中

3. 官報告知-自主的減塩のために企業向けガイダンスへの意見募集期間延長

4. 公示

5. 警告文書

【USDA】

1. 意見募集:肉、家禽、卵製品に生物工学によって作られたあるいは遺伝子組換えされた(GM)成分または動物飼料を使用していないという声明

【NIH】

1. 戦略計画

【OEHHA】

1. 規則提案と公聴会の通知

【TGA】

1. 海外のウェブサイトから減量製品を購入しようとする時は注意

【香港政府ニュース】

1. 汚染豚の調査結果発表

2. 包装済み食品2つが誤表示

【MFDS】

1.日本産輸入食品の放射能検査の結果

2. 塩辛メーカーなどの衛生水準が大幅に向上

3. 2015年の健康機能食品の生産実績1.8兆ウォン、前年比12%増加

4. 回収措置

【AVA】

1.「Just Drink- Milk Tea」(纯萃喝)リコール

【FSSAI】

1. 食品安全基準法2006の10周年記念

【その他】

・食品安全関係情報(食品安全委員会)から

・(EurekAlert)カルシウムサプリメントはある種の健康状態の女性の認知症リスクと関連

・(EurekAlert)如何にしてタンパク質が次の偉大なる甘味料になりうるか

・(EurekAlert)子どもは添加された砂糖を食べる量を一日25g以下にすべき

・(EurekAlert)葉酸強化食品は先天性心臓欠損減少と関連

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。