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大腸菌汚染で有機チーズ回収

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.17(2016.08.17)を発表した。

注目記事

【米国食品医薬品局】有機チーズを自主回収

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)によると、米国Grassfields Cheese社は、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)汚染の可能性により、有機チーズ約20,000ポンド(約9,070kg)を自主回収している。回収対象は、現在市場に流通している同社製のGrassfieldsブランドのすべての種類・サイズの有機チーズである。

 同社による有機チーズの製造および出荷は2016年8月1日に中止され、再発防止策が実施されるまで再開されない。回収対象製品は、「Grassfields」の表示のすぐ下に印字されている日付でも確認できる。この日付は製造日を表し、「8.1.16」より前の日付の製品が回収対象である。

 2016年3~7月に同じ型のSTECの感染患者7人が発生しており、その調査の過程で回収対象製品の汚染の可能性が指摘された。ミシガン州農業地方開発局(MDARD)の食品・乳製品検査官が採取した同社製のチーズ検体から、同局の検査機関がSTECの存在を確認した。

【オーストラリア・ニュージーランド食品基準局】サルモネラ汚染の可能性があるロックメロンを市場から撤去

 オーストラリア・ニュージーランド食品基準局(FSANZ: Food Standards Australia New Zealand)は、各州・準州の食品規制当局と協議の上、Red Dirt社(北部準州)が栽培、出荷した丸ごとのロックメロンの市場からの撤去を調整している。州・準州の食品規制当局は、同社と協力して当該製品の市場からの撤去の状況を確認している。この撤去は、南オーストラリア州で実施された検査で同社の複数のロックメロン検体からサルモネラが検出されたことを受けてのものである。

 州・準州の保健当局および食品規制当局は、比較的まれな血清型のサルモネラであるSalmonella Hvittingfossの感染患者がオーストラリアのいくつかの州で増加していることから、これらの患者を調査している。患者数は2016年6月14日から増加し始め、8月2日までに全国から計86人が報告されている。

 患者への聞き取り調査が継続中であるが、現在までのところロックメロンの喫食が多くの患者に共通している。各州の食品規制当局が感染源の可能性がある食品としてロックメロンの検体を検査したところ、南オーストラリア州でサルモネラが検出された。

【欧州食品安全機関】保管・輸送中の食肉での腐敗菌の増殖

 欧州食品安全機関(EFSA: European Food Safety Authority)発。好気的条件下および嫌気的条件下(真空包装)の食肉での腐敗菌の増殖について、特定の冷却時間、冷却温度がおよぼす効果の評価には、シュードモナス(pseudomonad)および乳酸菌(LAB)が指標菌としてそれぞれ最もふさわしい微生物である。以下に示す3つの項目についてモデルを用いた推定が行われた。

  1. 特定の設定表面温度にまで冷却したウシ、ブタおよび子羊の屠体でのシュードモナスの増殖、および中心温度を7℃に冷却(EC規則No 853/2004)した場合との比較、
  2. 屠体を設定表面温度(ウシ・子羊は1~10℃、ブタは5~10℃)にまで冷却し、その±1℃の温度で輸送を行った場合、1~48時間後(初期菌量を1CFU/㎠と仮定)に観察されるシュードモナスの増殖、
  3. 1~7℃で1~12日間保管したひき肉・食肉加工品用の食肉でのシュードモナスおよび乳酸菌の増殖、および、菌量が107CFU/cm2に達するのに必要な時間と初期菌量および保管温度との関係。

 得られた結果から、ウシおよび子羊の屠体でのシュードモナスの増殖は、表面温度を4~10℃に冷却することで、中心温度を7℃に冷却した場合と同レベルまたはそれ以下になることが示唆された。ブタの屠体については、設定表面温度および適用する冷却曲線によって評価結果が異なっていた。また、シュードモナスおよび乳酸菌は食肉を1~7℃で保管した場合、徐々に増殖し、乳酸菌は7℃、11日間の保管で107CFU/cm2を超えると予測された。中心温度を7℃まで冷却した場合と同等もしくはそれ以下の増殖に抑えるための冷却の時間-温度プロファイルは、初期の汚染菌量に依存すると結論された。

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.17(2016.08.17)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201617m.pdf

今号の目次

【汎アメリカ保健機構(PAHO)】
1. コレラの流行に関する更新情報(2016年7月21日)

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. Grassfields Cheese社が全米でチーズを自主回収(患者発生)

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. アルファルファスプラウトに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Reading、Salmonella Abony)感染アウトブレイク(初発情報)

【ハワイ州保健局(Hawaii State Department of Health)】
1. A型肝炎アウトブレイク(2016年)(2016年8月10日付更新情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:サイクロスポラ感染アウトブレイクを調査中(初発情報)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. 保管・輸送中の食肉での腐敗菌の増殖

【イングランド公衆衛生局(UK PHE)】
1. メキシコ旅行に関連したサイクロスポラ感染アウトブレイク
2. 大腸菌O157アウトブレイクの調査(2016年8月11日付更新情報)

【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)とドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)が動物保護および食品安全に関する協定に署名

【オーストラリア・ニュージーランド食品基準局(FSANZ)】
1. サルモネラ汚染の可能性があるロックメロンを市場から撤去

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。