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FDAは消費者の能力を重視

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.15(2016.07.20)を発表した。

注目記事

【EFSA】消費者製品の使用や環境経由による化学物質の食事以外からの暴露を推定する

 既存方法論の概要欧州食品安全機関(EFSA)は、消費者製品の使用や環境(ほこり、空気など)に由来する食事以外からの暴露に関する情報をまとめて要約した科学的報告書を発表した。報告書の中では、食事以外からの暴露推定に利用されているいくつかのツールについても紹介している。

※ポイント:化学物質によるヒト健康へのリスクを考える場合、食品分野では通常は経口暴露を推定しますが、最近のリスク評価では経口以外の経皮、吸入由来も考慮した包括的な暴露を推定しようという傾向が見られます。例として、報告書にはビスフェノールAについて感熱紙由来の経皮暴露と室内空気由来の吸入暴露が紹介されています。

【EFSA】ベンチマーク用量について更新――意見募集

 EFSA の科学委員会は2009年に科学的評価におけるベンチマーク用量(BMD)に関するガイダンスを始めて採択し、2015年のレビューを受けて更新を検討していた。今回その更新案を公表し、2016年9月20日までパブリックコメントを受け付ける。

※ポイント:EFSA の姿勢として素晴らしいのが、データ収集やリスク評価のやり方についてガイダンスを作成しているところです。しかも数年ごとに見直しもしています。BMDや信頼区間を求めるのにどのモデルをどのように使うのかは専門家の判断に寄ります。今回はとくにその点についてガイダンスを更新しようとしています。

【FDA】FDAは食品と動物用医薬品戦略計画を発表

 米国食品医薬品局(FDA)は2016-2025 会計年度の食品と動物用医薬品(FVM)計画戦略計画を発表した。この計画は4つの目標:食品安全、栄養、動物の健康、組織としての卓越性、のもとに構成されている。基本原則は:(1)公衆衛生が最優先、(2)成功のためにはパートナーシップが重要、(3)FVM計画が機能するためには科学的専門性と研究が基礎、(4)FVM 計画は公開性と透明性をもって進められる、である。

※ポイント:FDAが今後30年間にどこを目指していくのかが記載されています。食品安全についての目標がいくつか示されていますが、その中に「食品安全リスクを最小にする積極的な役割を担えるよう消費者の能力を強化する」と書かれている点が印象的です。

【EFSA】EFSA のデータ倉庫に植物を追加

 EFSAは、食品中に存在するとヒト健康上の懸念となりうる天然物質を含むことが報告されている植物のデータベース(一覧表)を公表した。一覧表は、欧州原産以外の植物種も含めて2017年初めに完成版とすることを予定している。このデータベースは、ハザード同定を容易にすることで、サプリメントを含む食品に使用される可能性のある植物と植物調整品の安全性評価に役立てることを目的としている。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.15(2016.07.20)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201615c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 国際がん研究機関:セレン濃度の低さが肝臓がんの発症と関連する
2. ファクトシート:鉛中毒と健康

【FAO】
1. オリンピックの食品廃棄を貧しい人のための栄養のある食事に変える
2. コーデックス委員会がオンライン意見提出システムを導入

【EC】
1. ニュースレター:内分泌撹乱物質:委員会は健康と環境を守るために前進
2. 食品中のニッケルのモニタリングに関する委員会勧告
3. 食品獣医局(FVO)査察報告書:台湾、インド
4. 食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EP】
1. 欧州議会はエネルギードリンクの「覚醒」強調表示を拒否

【EFSA】
1. 消費者製品の使用や環境経由による化学物質の食事以外からの暴露を推定する既存方法論の概要
2. EFSA のデータ倉庫に植物を追加
3. 防カビ剤、殺菌剤、殺虫剤として使用されるOriganum vulgare L.エッセンシャルオイルの基本物質申請に関する加盟国とEFSA の結論の概要
4. 標的を絞った調査と非標的調査を含む異なるデザインのサンプルユニットの実際の配分と選択のためのサンプルサイズを計算するためのソフトウェア
5. EFSA のリスク評価モデルへのアクセスを管理し監視するためのモデルマネジャープラットフォーム
6. 飼料添加物関連
7. ベンチマーク用量について更新――意見募集
8. パブリックコメント募集:カリウムの食事参照値
9. 食品と接触する物質
10. 香料グループ評価

【FSA】
1. FSA は食品廃棄対策のため人々に「冷凍についての恐怖に立ち向かう」ことを求める
2. ACAF 公開会合

【DH】
1. 欧州委員会の健康強調表示ワーキンググループからの情報更新

【NHS】
1. Behind the headlines

【RIVM】
1. 複合暴露物質(混合物)のリスク評価
2. マイクロプラスチックの排出とその緩和対策:研磨洗浄剤、塗料、タイヤの摩耗

【ANSES】
1. Euroreference 雑誌の新しい形

【FSAI】
1. 栄養表示の「少量」の定義について意見募集

【EVIRA】
1. フィンランドの野生植物の食品としての利用

【FDA】
1. FDAはFSMA 下での食品施設登録更新の最終規則を発表
2. FDAはある種の自動販売機のカロリー表示の法令遵守日程を延長する
3. FDAは食品と動物用医薬品戦略計画を発表
4. 公示:7-11-2016
5. 警告文書

【NTP】
1. NTP ニュース2016年7月
2. NTP 研究報告書:動物実験での学習や記憶へのフッ素の影響についての系統的文献レビュー
3. ウエストバージニア化学物質流出事故

【USDA】
1. Haring Catfish 社はナマズ目の魚製品を異物混入の可能性のためリコール

【FTC】
1. 自宅でのオピオイドの離脱症状と依存の治療を販売していた業者が詐欺的宣伝をする
ことを禁止された

【APVMA】
1. しっかりした科学的評価は、ネオニコチノイドは指示通りに使えば安全であることを意味する

【TGA】
1. 安全性助言

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 貝類毒素発生および検査の現状 農水産物安全課
3. 海外のインターネットサイトに直接購入製品の購入に注意
4. 韓国、コーデックス抗生物質耐性特別委員会の議長国に選出
5. アフラトキシン(aflatoxin)が基準を超過して検出されたピーナッツバターの回収措置

【AVA】
1. ガラクトオリゴ糖摂取に関連する希なアレルギー反応症例

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(ProMED-mail)クレンブテロール汚染、牛 アイルランド
・(ProMED-mail)鉛、水――米国:(第13 報)(オレゴン)学校
・(ProMED-mail)原因不明の死亡、マナティー――米国:(フロリダ)藻類大発生関連
・(ProMED-mail)有毒藻類――米国(第5 報):(カリフォルニア)警告
・(EurekAlert)妊婦のマルチビタミンとミネラルサプリメントは不必要な出費
・(EurekAlert)不飽和脂肪の摂取量の多さが死亡率の低さに関連する
・(EurekAlert)赤肉摂取は腎不全発症リスクの増加と関連する

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。