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パーム油多量摂取の健康懸念

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食品安全情報(化学物質)No.11(2016.05.25)

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.11(2016.05.25)を発表した。

注目記事

☆【WHO】FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR)要約報告書

 2015年3月に国際がん研究機関(IARC)がグリホサート、マラチオンおよびダイアジノンについて「ヒトに対しておそらく発がん性がある(Group 2A)」と分類したことを受けて、WHOが2016年5月9〜13日にJMPRの特別会合を開催し、これら3種の農薬に関する再評価を実施した。その要約報告書が公表された。

※ポイント:まだ要約しか公表されていないので評価内容の詳細は分かりません。JMPRは食品中の残留農薬について評価することが目的なので、3種の農薬すべてについて食事由来暴露による遺伝毒性および発がんリスクの可能性はありそうにないと結論しています。

 IARCとJMPRはどちらもWHO関係組織です。同じ組織内で異なる結論が出ていることについてWHOは、IARCとJMPRによる作業は相補的ではあるが異なるものであり、IARCは公表研究をもとに暴露経路や暴露量に関係なく発がん性や遺伝毒性についてハザード同定を行っている、一方JMPRは公表研究と非公表研究の両方をもとに食事由来の経口暴露に着目して遺伝毒性や発がん性について、そしてリスクはどの程度かを評価して安全な摂取量(ADI)を設定しているとしています。

【FDA】FDAは包装済み食品の栄養成分表示を近代化する

 FDAは、食事と肥満や心疾患のような慢性疾患の関連を含む新しい科学的情報を反映して、包装済み食品の新しい栄養成分表示を最終化した。新しい表示は、消費者が情報を与えられた上でのより良い選択をするのを支援するものである。デザインの刷新、表示項目の更新(添加された糖、ビタミンDおよびカリウムの追加)、サービングサイズの更新などである。製造業者は2018年7月26日までに新しい表示の導入が求められる。ただし、食品の年商1000万ドル以下の企業はさらに1年の猶予がある。

※ポイント:表示内容の考え方がとても科学的で消費者目線になっていることが印象的です。食品の輸出が促進されていますが、表示の不適合により受け入れて貰えないケースも多いようですので、輸出前に正確に理解して正しく表示するようにしましょう。

【EFSA】植物油と食品の加工汚染物質

 欧州食品安全機関(EFSA)が、食品中のグリシジル脂肪酸エステル類(GE)、3-モノクロロプロパンジオール(3-MCPD)および2-モノクロロプロパンジオール(2-MCPD)とそれらの脂肪酸エステル類の摂取によるリスクについて評価した。これらの物質は食品加工中に、とくに高温(約200℃)で植物油を精製する際に形成される。GEは摂取後に遺伝毒性発がん物質であるグリシドールに変換されるため、2-MCPDは毒性学的情報が限られているため、安全量を設定しなかった。一方、3-MCPDおよびその脂肪酸エステル類については耐容一日摂取量(TDI)を0.8μg/kg体重/日と設定した。生産者の自主対策によりパーム油と油脂のGEの量は2010年から2015年の間に半減しているものの、植物油の3-MCPDとその脂肪酸エステル類の濃度はこの5年間以上ほとんど変化は見られなかった。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.11(2016.05.25)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201611c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 母乳を与えることを保護する法律はほとんどの国で不適切
2. FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR)要約報告書
3. FAQ
4. 国際がん研究機関(IARC)

【FAO】
1. 新しい農薬ガイドラインはリスクの高い毒素を速やかに廃止することを探る
2. 食事ガイドは地球を守るための機会も提供する
3. コーデックス委員会

【IAEA】
1. 日本のラボは福島近くの海水、堆積物、魚検体の検査で信頼できる、IAEAの報告書が発見

【EC】
1. 食品獣医局(FVO)査察報告
2. 食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 植物油と食品の加工汚染物質
2. ガイダンス文書の更新の必要性に関する分析
3. EFSA専門家委員会からの最新ビデオニュース
4. EFSA-RIVMシンポジウム:化学物質混合物のリスク評価と毒性試験の将来
5. 遺伝子組換え関連
6. 食品と接触する物質関連
7. 飼料添加物関連
8. 健康強調表示関連

【FSA】
1. アプリコットカーネルとビターアーモンドカーネルについての助言
2. FSAは2016年1〜3月のインシデントリストを発表
3. FSA理事会の動画

【COT】
1. 2016年5月24日の会議の議題

【PHE】
1. PHEは全国肥満フォーラムと公衆衛生協議会の意見文書に反応

【NHS】
1. Behind the headlines

【BfR】
1. 国民の4分の3がドイツの食品は安全だと信じている
2. WHO/FAO 委員会(JMPR)がグリホサートを再評価し、発がんリスクは予想されないというBfRとEFSAの結論を確認
3. 抗生物質コリスチンと細菌に伝達可能なコリスチン耐性についてのFAQ
4. リスク評価への参加 欧州リスク評価とリスク管理機関のリスクガバナンスの様式

【ANSES】
1. 塩化メチル水銀を生殖毒性、変異原性、発がん性があると分類するというANSESの提案が意見募集のため提出された

【FSAI】
1. FSAIはシアン化物中毒のリスクがあるためアプリコットカーネルを食べないよう助言

【FDA】
1. KIND製品の表示に関するFDAの対応についての声明
2. FDAは医療用食品についてのFAQの最終ガイダンスを発表
3. 消費者向け情報 キシリトールとあなたの犬:危険、手を出さない
4. FDA はFSMA予防管理規則下での適格施設のガイダンス案を発表
5. 要旨募集:2017全国食品安全教育会議
6. FDAは包装済み食品の栄養成分表示を近代化する
7. リコール情報
8. 警告文書

【CFIA】
1. ヘルスカナダとCFIAはAquAdvantageサーモンを認める
2. バーリントンのSupplement Kingで押収された未承認製品、Animal Testは重大な健康リスクとなる

【FSANZ】
1. ナノ粒子と乳児用ミルク
2. 食品基準ニュース

【TGA】
1. 安全性助言

【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 食品医薬品安全庁、食品輸入管理を強化する
3. マクワウリのCODEX登録で韓国マクワウリの輸出に大きな助けに
4. 動物用医薬品の基準を超えて検出された輸入水産物の回収措置

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(ProMED-mail)鉛、水 米国(第7報):(MA)学校
・(EurekAlert)米国の養蜂家は2015-16年に44%のミツバチを失った
・(EurekAlert)補完代替医療の使用は化学療法の開始に影響する

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。