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鶏のカンピロバクター調査法

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食品安全情報(微生物)No.10(2016.05.11)

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.10(2016.05.11)を発表した。

注目記事

【英国食品基準庁】市販鶏肉のカンピロバクター汚染調査の見直し

 英国食品基準庁(UK FSA: Food Standards Agency, UK)は、小売店・スーパーマーケットで販売される鶏肉のカンピロバクター汚染について1年間にわたる調査を行っているが、カンピロバクター汚染率は依然としてかなり高いため、カンピロバクター症患者数を1年間に100,000人減らすという厳しい目標が設定された。

 鶏は一般に頸部皮膚の汚染レベルが最も高いことから、カンピロバクター汚染の検査では頸部皮膚の菌数を測定してきた。しかし、現在、販売前に鶏肉から頸部皮膚を除去する加工業者が増えている。これは、鶏肉のカンピロバクター汚染レベルを低下させるため消費者にとって良いことであるが、FSAの汚染調査にとっては問題となる。

 このためFSAは、カンピロバクター汚染問題で小売業者が上げている成果について明確な情報を得るにはどのような種類の検査を行うのが良いかを再考することとし、その間は本調査を中止することにした。

 FSAは、カンピロバクター汚染レベルに関するより適切な指標が得られるよう、検査プロトコル修正案のいくつかの選択肢を検討しており、この夏には検体採取を再開できると考えている。また長期的には、FSAが設定した基準に沿って独自に検査を行い、その結果を公表することを業界に対して要請する予定である。

【米国疾病予防管理センター】冷凍野菜のリステリア症

 米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、複数州の公衆衛生当局および米国食品医薬品局(US FDA)と協力し、複数州で発生しているリステリア(Listeria monocytogenes)感染(リステリア症)アウトブレイクを調査している。

 これまでに得られた疫学的エビデンスおよび検査結果は、CRF Frozen Foods社(ワシントン州Pasco)が製造しさまざまなブランド名で販売された冷凍野菜が本アウトブレイクの感染源の1つである可能性が高いことを示している。

 2016年4月23日、CRF Frozen Foods社は、リステリア汚染の可能性がある冷凍野菜11製品の回収を開始した。2016年5月2日、同社は回収対象を拡大し、ワシントン州Pascoの同社施設で2014年5月1日以降に加工・製造したすべての有機および従来(慣行)栽培の冷凍野菜・冷凍果物製品を回収対象とした。回収対象製品はビニール袋入りで、全米およびカナダでさまざまなブランド名のもとに販売された。回収対象製品のリストはFDAの以下のWebサイトから入手できる。

http://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm498841.htm

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.10(2016.05.11)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201610m.pdf

今号の目次

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 冷凍野菜に関連して複数州にわたり発生しているリステリア症アウトブレイク(初発情報)
2. エリザベトキンギア・アノフェリス(Elizabethkingia anophelis)感染による最近の2件のアウトブレイク(2016年5月5日、4月27、20日付更新情報)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. カキのノロウイルス汚染に関する欧州ベースライン調査の技術仕様

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 市販鶏肉のカンピロバクター汚染調査の見直し

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. 生乳(未殺菌乳):喫飲前の煮沸でカンピロバクター感染を予防
2. 生乳(未殺菌乳)の喫飲に関するQ & A(抜粋)

【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. サルモネラ属菌タイピングについて欧州連合サルモネラリファレンス検査機関(EURL-Salmonella)が実施した第19回検査機関比較調査(2014年)
2. 欧州連合(EU)リファレンス検査機関比較調査「動物用飼料III(2014)」:鶏用飼料中のサルモネラの検出

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。