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緑茶抽出物で肝障害の可能性

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.07(2016.03.30)を発表した。

注目記事

【NFSA】緑茶抽出物製品のEU規制に関する食品安全局の作業

 緑茶抽出物は食品サプリメントの原料として一般的なものである。最近、緑茶抽出物の食品サプリメントの使用に関連した、肝臓障害を含むいくつかの有害影響が報告されている。緑茶抽出物には(-)-エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)が含まれており、ノルウェー公衆衛生研究所が食品サプリメントに使用されるEGCGの安全性評価報告書を公表した。肝臓障害の可能性があることを受けて、ノルウェー食品安全局(NFSA)はデンマークおよびスウェーデンとともに、緑茶抽出物製品の販売を規制するようECに働きかけている。

※ポイント:イヌでの空腹時投与試験で得られた無毒性量をもとに、1日のEGCG暴露量を0.4mg/kg体重以下にすべきとしています。安全マージンとして100を採用していますが、かなり厳しい値となっています。抽出物にして高用量を毎日継続的に摂取することで予測できない健康被害が出ることの重要な一例です。

 報告書によると、肝臓障害を生じた症例ではEGCGを多い人で980mg/日を9週間摂取しており、その摂取量が非常に多量であることがわかります。さらに、抽出物にするとEGCG以外の成分(何が含まれているかは明らかになっていない)も濃縮され、それら成分の多量摂取にもつながるとともに他の有害影響を引き起こす可能性もあることにも注意しましょう。

【EFSA】食品危機の時にどうコミュニケーションするか――EFSAはガイドラインを共有

 食品に関する危機や事故の際には、危機を管理し消費者を守るために迅速で簡潔、かつ明確なコミュニケーションが必須である。1990年代後半の一連の危機に対応して設立された欧州食品安全機関(EFSA)は、EU加盟各国の食品当局が参照できる危機の時のコミュニケーションにおける助言を発表した。

※ポイント:このガイドラインはEFSAがEU加盟国、ECおよびWHOとともにシミュレーション訓練も行った上で、危機対応の際に利用できるチェックリスト(対応内容や責任の所在など)や想定問答(メディアの立場に立ち聞きたいと思うことを考えること)、メディア対応の記録簿なども例示した実践的なものとなっています。

【FSA】FSAは食品廃棄削減誓約に署名

 英国食品基準庁(FSA)は、英国の資源有効活用慈善団体であり、食品や飲料の生産と消費を将来に向けてより持続可能なものにするためにフードシステムを横断して団体が集まったWRAPを支援することを約束した。

※ポイント:食品廃棄削減への取り組みについては、食品安全情報(2015. No.25)にFAO、国際食糧政策研究所(IFPRI)および CGIAR政策機関市場(PIM)研究計画 が「食品損失と廃棄を測定し減らすための技術的プラットホーム」を公表したことを紹介しましたが、諸外国では国家プロジェクトとして国の行政機関、食品・貿易業界、地方自治体など関係者の連携による取り組みが開始されています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.07(2016.03.30)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201607c.pdf

今号の目次

【EC】
1. 委員会は殺生物剤の持続可能な使用についての報告書を発表
2. 食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. ヨーロッパの食品は安全?参加して調べよう
2. 食品危機の時にどうコミュニケーションするか――EFSAはガイドラインを共有
3. 科学会議:エピジェネティクスとリスク評価
4. 第68回運営委員会会合:EFSA戦略2020を採択し、新しい関係者関与アプローチとEFSAの独立ポリシーについて議論した
5. EFSAの科学委員会は不確実性ツールボックスを試す
6. 幼児向けの特定医療用食品に合成β-カロチン[E 160a(ii)]の使用拡大する提案の安全性
7. ワインの安定剤として使用するカリウム ポリアスパラギン酸エステル(A-5D K/SD)の安全性
8. 食品中の藍藻毒素の存在、暴露、毒性のレビューと解析
9. すべての動物種用飼料添加物としてのポリソルベート20の安全性と有効性

【FSA】
1. FSAは食品廃棄削減誓約に署名
2. 新規食品成分関連
3. FSAは本日英国の食品犯罪の最初の評価を発表
4. FSA科学委員会の3年毎のレビュー

【PHE】
1. 口腔衛生向上:地域の水のフッ素添加ツールキット
2. 新しいEatwellガイドは健康的でバランスのとれた食事を説明する

【RIVM】
1. 有害物質を含むプラスチック:リサイクルか焼却か?

【ANSES】
1. 海藻ホンダワラ(Sargassum)が海岸に打ち上げられた:労働者と居住者の暴露を抑えるために緊急措置が取られる

【FSAI】
1. FSAIはトータルダイエットスタディの結果を発表

【NFSA】
1. 緑茶抽出物製品のEU規制に関する食品安全局の作業
2. 乳児用プロバイオティクスサプリメントについては情報が足りない

【FDA】
1. FDAの新しいWhyvilleのオンライン”Snack Shack”は若者に栄養成分表示について教える
2. 公示
3. 警告文書

【NSW】
1. リコール:Spring Bayオーストラリア産イガイ

【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 貝類毒素発生および検査状況(巨済市沿岸の一部海域で貝毒の基準値を超える)
3. 食品医薬品安全庁、市販のコロイド銀含有製品の食用摂取禁止要請
4. 許可されていない食品添加物を使用した輸入ゼリーの回収措置
5. 食品医薬品安全処3周年の成果および今後の推進計画
6. 無許可の健康機能食品の製造・販売業者の摘発
7. 3-MCPDの基準を超過した混合醤油の回収措置
8. 使い捨て紙コップ・割り箸・おしぼりなどの管理死角地帯の解消

【HSA】
1. HSAは2016年4月1日からベルベリンを含む中国ハーブの輸入と販売を認める

【FSSAI】
1. 2015年11月6日の第19回食品局会議の議事録

【その他】
・(ProMED-mail)化学物質汚染、飲料水USA:(バーモント)
・(EurekAlert)OTC医薬品、ダイエタリーサプリメント、補完/代替医薬品に焦点をあてた論文

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。