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グリホサート発がん性で対立

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.06(2016.03.16)を発表した。

注目記事

【WHO】国際がん研究機関(IARC):グリホサートについてのQ&A

 IARCが、2015年3月にグリホサートを「おそらくヒト発がん性がある」(グループ2A)に分類したことに関連してQ&Aを公表した。この分類は、ヒトでの発がん性についての(実際に現実世界で暴露されたことによる)「限られたlimited」根拠と、実験動物での(「純粋なpure」グリホサートの研究からの)「十分なsufficient」根拠に基づくものであり、結論に至るまでにIARCは約1,000の研究をレビューした。

※ポイント:IARCによる分類が発表されて以降、BfRやEFSAがIARCの主張は製剤中のグリホサート以外の物質に由来するのではないかと指摘してきましたが、今回IARCから発表されたQ&Aは、BfRらの意見に真っ向から対立しようとする内容となっています。他国の反応を見てもIARCのみがグリホサートにヒト発がん性があると主張している状況なのですが、今後予定されているJMPRの再評価結果が出るまでは、このまま対立が続くものと考えられます。

【FDA】FDAは特定の食品のアクリルアミド削減方法についての企業向け最終ガイダンスを発表

 米国食品医薬品局(FDA)は、ヒト健康リスクを低減することを支援するために、事業者に対し、製造している食品中のアクリルアミド濃度を認識して実施可能であれば削減への取り組みを検討するよう薦めている。本ガイダンスは、アクリルアミド濃度を減らすた めに可能な多様なアプローチを提案している。最大推奨濃度やアクションレベルは特定しておらず、法的な強制措置を行う権限をともなうものではない。

※ポイント:ジャガイモと穀物を主原料とする食品中のアクリルアミドを減らすために事業者が使える技術について紹介しています。日本の製造業者にとっても参考になるはずです。

【EFSA】EFSA/WHO報告書は毒性学的懸念の閾値(TTC)に関する勧告を示す

 欧州食品安全機関(EFSA)及び世界保健機関(WHO)は、化学リスク評価への毒性学的懸念の閾値(TTC)をレビューするための合同ワークショップを2014年12月3〜5日に開催し、その報告書を公表した。参加した専門家らは、TTCアプローチは科学的リスク評価の基本原則に基づいておりスクリーニングツールとして使用できると結論した。報告書では、合意されたTTC値と、それに伴う助言についてまとめている。

【FSA】アレルギーをおこす食品を乳児に生後3カ月から与えることがアレルギーを予防するかもしれない

 英国食品基準庁(FSA)は、“アレルギーをおこす食品を乳児に生後3カ月から導入することが、推奨量を摂取した場合にはアレルギー予防に役立つかもしれない”という発見をしたFSA資金提供による大規模研究がNEJMに発表されたことを公表した。この研究は、母乳を与えられていてアレルギーをおこす食品を生後3カ月から与えた乳児と、生後6カ月まで母乳のみで6カ月以降に食品を与えた乳児とを比べている。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.06(2016.03.16)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201606c.pdf

今号の目次

【WHO】
1.世界的枠組み作りの選択肢について意見募集
2.貿易の技術的障害
3.国際がん研究機関(IARC):グリホサートについての Q&A

【EC】1.食品獣医局(FVO)査察報告:米国、スウェーデン、ウクライナ/ベラルーシ、ブラジル、 中国、フランス
2.食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1.野外試験を統一する農薬ガイダンス
2.#Efsa4Bees へようこそ
3.一日当たり 0.0025μg/ 体重 kg 以下の摂取量でも特に懸念となる物質を発がん性データベ ース(CPDB)から同定
4.食品と接触する物質関連
5.EFSA/WHO 報告書は毒性学的懸念の閾値(TTC)に関する勧告を示す
6.EFSA-RIVM シンポジウム:化学物質混合物のリスク評価と毒性試験の将来 7.AMAC/EEIG の提出した申請に基づく全ての動物種用 Corynebacterium glutamicum の 様々な株を用いて産出した濃縮液状 L-リジン(塩基)、L-リジン 1 塩酸塩、L-リジン硫酸の安全 性と有効性

【FSA】
1.Nua Naturals は表示されている使用方法が不正確なためオーガニックアプリコットカーネ ルをリコール
2.2016 年 3 月 12 日までチアシードについての意見募集
3.理事会ペーパー発表
4.FSA 長官任命
5.アレルギーをおこす食品を乳児に生後 3 カ月から与えることがアレルギーを予防するかも しれない
6.高濃度セレンのため USN Diet Fuel Ultralean(バニラクリームフレーバー)栄養シェイクリ コール

【NHS】
1.Behind the headlines

【ASA】
1.ASA 裁定

【BfR】
1.メディア報道と科学的評価の乖離が消費者の疑いを招く 2.感受性の高い集団、特に子ども達が、科学的リスク評価の全ての基本となる
3.BfR での研究:家禽の肥育で抗菌剤耐性病原菌を減らす計画が始まる

【RIVM】
1.ビスフェノール A :パート 2.リスク管理の助言 2.企業から提供された使用量に基づいた食品添加物二酸化チタン(E 171)の暴露評価
【ANSES】
1.リクエスト No 2015-SA-0093 のグリホサートについての意見 2.フランスで使用認可された農薬カタログ、E-Phy ホームページ復活

【FSAI】
1.Nua Naturals オーガニックアプリコットカーネルを表示されている摂取方法が正しくない ためリコール 2.摂取方法の提示がないためレインボーオーガニックアプリコットカーネルをリコール 3.極めて高濃度のセレンにより USN Ultralean 栄養シェイクリコール

【FDA】
1.FDA は特定の食品のアクリルアミド削減方法についての企業向け最終ガイダンスを発表
 2
2.FDA は消費者のための多言語健康詐欺保護計画を発表 3.公示:Sextra には表示されていない医薬品成分が含まれる 4.警告文書

【NTP】
1.NTP モノグラフ案のピアレビュー予定

【USDA】
1.より個人的な助言を提供できる研究を推進するための栄養ロードマップ目標 2.オーガニック、遺伝子組換え、及び非遺伝子組換え作物の共存における経済問題
【Justice】1.食品成分企業の社長が数百万ドルの詐欺とメタンフェタミン前駆体悪巧みの罪状を認める
【CFIA】
1.果物と木の実業界向けバイオセキュリティ基準発表 2.企業向け通知-新しいハラル表示と広告規制の執行

【NSW】
1.消費者は Bangkok Betty Tea を摂取しないように

【MPI】
1.公衆衛生警告-貝のマリンバイオトキシン 2.私達の食品の中に何が入っているか調べるためのニュージーランドトータルダイエットスタ ディ
3.未殺菌乳を消費者に販売するための新しい基準発効
4.ニュージーランドのミツバチ巣箱の喪失は「低〜平均的」

【香港政府ニュース】
1.鉛増加事例は今や正常

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果 2.残留農薬が基準を超過して検出された輸入浸出茶製品の回収 3.食品医薬品安全庁、遺伝子分析による食品原料の真偽判別法の開発 4.春の貝毒安全上の注意
5.総アフラトキシン基準超過のピーナッツ製品の回収措置

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から ・(ProMED-mail)シガテラ魚中毒-米国:(北マリアナ諸島)・(ProMED-mail)鉛、水-米国(第 3 報):(NY)・(EurekAlert)新しい研究によると、乳児用ミルクはアトピー性皮膚炎やアレルギーリスクを 減らさない
・(EurekAlert)知見は膝の骨関節炎の痛みを減らすのにビタミン D を使うことを支持しない

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。