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農薬検出しても対策ない有機

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.02(2016.01.20)を発表した。

注目記事

【EU食品獣医局】オーガニック製品管理に改善の余地

 EU食品獣医局(FVO)査察報告書から。2014年11月3~13日にオランダで実施されたオーガニック製品とその表示に関する査察。

 オーガニック製品を管理するためのよく組織化された実行システムがある。Skal Biocontroleやサービス提供会社の職員はよく教育され優秀である。概して包括的な検査が行われている。

 しかし、照合や透明性の効果を改善する必要がある。生産量や不正品が生じるリスクなどの重要なリスク基準が含まれず、投入産出のバランスチェックも行われていない。非認可の農薬が検出されても何の対策も取られていない。輸入検査は第三国の管理団体の適格性に関する文書検査と物理的照合を強化するべきである。

【EurekAlert!】オーガニック製品のイメージは商品や販売店によって変わる

 消費者のオーガニック食品についての認識は食品の種類や売られている場所に影響される。

 イリノイ大学の研究者らがイチゴとチョコサンドクッキーのUSDAの有機認証マークの有無と、高級ブランドイメージのTargetと低価格が売りのWalmartで販売された場合の消費者605人の認識を調べた。Food Quality and Preferenceに発表。

 一般的に有機認証マークがある方が高く評価されたが、製品により内容は異なる。

 味については、イチゴの場合は有機の方が有機でないものより高く評価されたが、クッキーでは違いはなかった。栄養については、有機クッキーのほうが高く評価され、有機クッキーは約2倍ヘルシーとみなされた。

 また購入する場所も影響し、研究者らは「Target」のような店がクッキーのような不健康とされる商品の有機製品の販売に適し、「Walmart」は野菜のような健康的とされる商品の有機製品に向いていると結論している。

 さらに参加者はオーガニック基準について誤解していることも明らかになった。

【欧州食品安全機関】新規食品の安全性

UV処理ミルクの安全性

 ミルクの保存期間を延長するための低温殺菌処理後にUV処理した牛乳(全乳、半脱脂乳、脱脂乳)について。このUV処理はビタミンD3濃度を増すことになる。申請者から提供された組成データ、規格、バッチテストによるデータからは安全上の懸念は生じない。生産工程に基づくデータも十分で安全上の懸念は生じない。

 対象集団は乳児(1歳未満)を除く一般人である。1~10歳の子供、青年、成人にEFSAが設定した許容上限摂取量を超えることはないと考えられている。この新規食品に栄養上不利益があるとは考えられていない。微生物学的特性に関する懸念もない。この新規食品へのアレルギー反応リスクは従来の牛乳と異なるわけではない。新規食品UV処理ミルクは申請者が規定した使用状況では安全である。

トランス・レスベラトロール

 欧州食品安全機関(EFSA:European Food Safety Authority)発。欧州委員会の要請を受けて食品・栄養・アレルギーに関するパネルは、新規食品として純度99%(w/w)以上の合成トランス・レスベラトロールの安全性について意見を求められた。

 この新規食品の組成と規格に関して提供された情報は十分である。申請者は、対象は成人で、1日当たり最大150mgの用量でカプセルや錠剤の形で食品サプリメントとしてその新規食品を販売する予定である。この用量は、食品由来摂取の高用量群の50倍以上に相当する。

 レスベラトロールはヒトの食事で栄養的な役割はなく、摂取しても栄養的な不利益はないと考えられた。成人用に意図した150mg/dayの摂取量は安全上の懸念を生じない。

 ただし、パネルは4つの制御されない介入試験で1日当たり1g以上のレスベラトロールで下痢や消化器の症状が報告されていることに注意している。代謝物質トランス・レスベラトロール硫酸塩はヒトのCYP酵素を抑制する可能性があり、主にCYP2C9に代謝される薬剤と相互作用する恐れがある。

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.02(2016.01.20)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2016/foodinfo201602c.pdf

今号の目次

【EC】
1. 「根拠の重み付けと不確実性についての覚え書き」の改訂について科学的意見募集
2. 食品獣医局(FVO)査察報告書:オーガニック生産/製品
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 新規食品関連
2. tert-ブチルヒドロキノン(E 319)の詳細暴露評価に関する声明
3. 殺虫剤とミツバチ:EFSAはネオニコチノイド評価を更新する
4. EFSA@EXPO再び:我々はどうやって将来の食品安全専門家を訓練するか?
5. EFSAは昨年EFSAが監査したEUのグリホサート評価への批判に答える
6. 食品と接触する物質関連
7. 香料グループ評価
8. 健康強調表示関連
9. 飼料添加物関連

【NHS】
1. Behind the headlines
2. 新しいアルコール助言発表

【RIVM】
1. 消費者製品中の化学物質の優先順位付けツール
2. SimpleBox 4.0 :化学物質の行方を評価するマルチメディアマスバランスモデル

【FDA】
1. 連邦保安官局がkratomを含むダイエタリーサプリメントを押収
2. リコール情報
3. 警告文書

【USDA】
1. 新しい食事ガイドラインは全ての米国人のための健康的な選択を支援する

【Health Canada】
1. ネオニコチノイド殺虫剤についての更新状況
2. PMRA:クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムを使ったトウモロコシと大豆の種子処理の価値評価、再評価通知REV2016-03

【CFIA】
1. カナダ政府は種の同定についての世界クラスの研究に貢献する

【APVMA】
1. 綿へのスプレードリフト障害の報告

【TGA】
1. 安全性助言

【香港政府ニュース】
1. 塩、砂糖食品表示議論

【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. カドミウムが基準を超過して検出された輸入「灰貝(サルボウガイ)」の回収措置
3. オクラトキシンAが基準を超えて検出された唐辛子の回収措置
4. 調味乾燥魚介類に食品照射処理技術の活用が可能になります!
5. 食品安全が気になるなら「食品安全情報ポータル」で解決してください!

【AVA】
1. ベトナム産の緑色のサツマイモについて出回っているメッセージ

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(ミネソタ州保健省)ファクトシート:重金属の検出とキレーションの概念
・(ProMED-mail)スコンブロイド中毒、チェダーチーズ 英国
・(EurekAlert)消費者のオーガニック食品についての認識は食品の種類や売られている場所に影響される
・(EurekAlert)ほとんどの売り上げトップのOTC性機能治療薬は効果が証明されていない、一部は有害な可能性がある
・(EurekAlert)食料廃棄を予防するほうがバイオガスにするより良い
・(EurekAlert)家での廃棄を減らす
・(EurekAlert)世界的水銀規制は米国に大きな経済的利益がある

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。