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農場に強制力のある安全基準

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.25(2015.12.09)を発表した。

注目記事
【US FDA】食品安全近代化法/農場に法的強制力のある安全基準

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)は、農場での法的強制力のある安全基準を定めた規則と、輸入食品が米国の安全基準を満たしていることを輸入業者に検証させる規則を最終決定した。また、国外の食品関連施設の食品安全監査について、これを行う第三者認証機関(監査機関)を認定するプログラムを定めた最終規則も発表した。

 今回発表された最終規則は、FDAの食品安全近代化法(FSMA:Food Safety Modernization Act)を実施に移すもの。

【US CDC】発芽ナッツバタースプレッドのサルモネラ

 米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、米国食品医薬品局(US FDA)および複数州の公衆衛生当局と協力して、サルモネラ(Salmonella Paratyphi B variant L(+) tartrate(+)【旧称Salmonella Java】)感染アウトブレイクを調査している。

 2015年12月2日時点で本アウトブレイク株の感染患者計11人が9州から報告されている。患者の発症日は2015年7月18日~10月15日である。患者の年齢範囲は1~79歳、年齢中央値は48歳で、64%が男性である。情報が得られた9人に入院した者はいなかった。死亡者は報告されていない。

 12月3日までに得られた疫学的エビデンスによると、JEM Rawブランドの発芽ナッツバタースプレッドが感染源である可能性が高いことが示唆されている。

 2015年12月2日、JEM Raw Chocolate社(オレゴン州Bend)はサルモネラ汚染の可能性があるとして同社の全ての発芽ナッツバタースプレッド製品の自主回収を開始した。当該ナッツバタースプレッド製品は1.25~16オンス(約35~450g)のサイズのガラス瓶詰で、小売店および通信販売により全米で販売された。同社が販売したすべての味の発芽ナッツバター製品が回収対象である。

 このアウトブレイク株はPulseNetデータベースにこれまで報告されたことのないものである。

 Salmonella Paratyphi B variant L(+) tartrate(+)はパラチフスや腸チフスを引き起こす菌ではない。

【US CDC】コストコのロティサリーチキンサラダのO157:H7

 米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)、米国食品医薬品局(US FDA)、米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)および複数州の公衆衛生当局は、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)O157:H7感染アウトブレイクを調査している。

 アウトブレイク株の感染患者計19人が7州から報告されている。患者の多くが西部の諸州からの報告である。情報が得られた患者の発症日は2015年10月6日~11月3日である。患者の年齢範囲は5~84歳、年齢中央値は18歳で、57%が女性である。5人(29%)が入院し、2人が腎障害の一種である溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症した。死亡者は報告されていない。

 11月24日までに得られた疫学的エビデンスによると、コストコ社の複数の店舗で販売された同社製のロティサリーチキンサラダ(rotisserie chicken salad)が感染源である可能性が高いことが示唆されている。調査は継続中であるが、サラダ製品中のどの原材料が疾患に関連しているかはまだ特定されていない。

 コストコ社は、米国内の全店舗から残りの当該サラダ製品を撤去したこと、追って通知があるまで当該サラダ製品の製造を停止することを公衆衛生当局に報告した。

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.25(2015.12.09)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201525m.pdf
今号の目次

【世界保健機関(WHO)】
1. 世界保健機関(WHO)が世界の食品由来疾患実被害に関する推定値を初めて発表:死亡者の約3分の1が5歳未満の小児

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 食品安全システムの近代化と強化のために農産物および輸入食品に関する革新的な規則を発表

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. JEM Rawブランドの発芽ナッツバタースプレッドに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Paratyphi B variant L(+( tartrate(+()感染アウトブレイク(初発情報)
2. コストコ社のロティサリーチキンサラダに関連して複数州にわたり発生している志賀毒素産生性大腸菌O157:H7感染アウトブレイク(2015年11月24日付初発情報、11月27日付更新情報)
3. 輸入キュウリに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Poona)感染アウトブレイク(2015年11月19日付更新情報)
4. メキシコ料理レストランChipotleの複数の店舗に関連して複数州にわたり発生している志賀毒素産生性大腸菌O26感染アウトブレイク(2015年11月20日、12月4日付更新情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:サルモネラ(Salmonella Infantis)感染アウトブレイクを調査中(2015年12月1日付更新情報)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. 世界保健機関(WHO)が食品由来疾患実被害について初の世界的な推定:死亡者の約3分の1は5歳未満の小児

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。