トピックス

遺伝子組換えサーモンを認可

FacebookTwitterHatenaLineYahoo BookmarksMixiLinkedInShare

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.24(2015.11.25)を発表した。

注目記事
【EFSA】グリホサート:EFSAは毒性学的プロファイルを更新

 欧州食品安全機関(EFSA)とEU加盟国はグリホサートの再評価を最終化し、グリホサートがヒトに発がん性ハザードとなることはありそうにないと結論した。さらに、グリホサートの急性参照用量(ARfD)を0.5mg/kg体重と初めて設定した。

※ポイント:EFSAとIARCで評価結果が異なる理由は、使用したデータセットが違うことです。大きく違う点は、(1)EFSAはグリホサートそのものを評価したがIARCは製剤も含めたこと、(2)EFSAはGLPに従った試験結果を重視したがIARCではそれらを評価対象にしていなかったことです。海外の専門家のコメントでは、評価にGLP試験データを用いたEFSAの方が正当化できるとする意見が多いようです。

※編集部註 GLP:Good Laboratory Practice=試験検査業務の適正管理運営基準。検査に関するすべてのプロセスの信頼性を確保するためのシステム。検査の内容が外部に明らかになること、業務をマニュアル化して文書化(標準作業書)すること、作業内容を記録することなどが求められる。

※参考:グリホサート発がん性ある?
http://www.foodwatch.jp/science/nihsreport/52111

【FDA】FDAは食用の遺伝子組換え植物と動物に関していくつか対応

 米国食品医薬品局(FDA)は、科学的根拠の包括的レビューをもとに、食用の遺伝子組換え(GE)動物としてAquAdvantageサーモンを認可した。GEでない養殖大西洋サケよりも早く市販できる重量に達するのが特徴である。さらにFDAは事業者向けに、GE大西洋サケ由来食品であるかどうかを示す自主的表示に関するガイダンス案、GE植物由来食品であるかどうかを示す自主的表示についての最終ガイダンスを公表した。

※ポイント:食用の遺伝子組換え動物が認可された初めての例です。ガイダンスでは、表示に使う用語について、従来からよく使用されているgenetically modifiedやGMOではなく、genetically engineeredを使うよう薦めていることが興味深いです。

【EFSA】エトキシキン:EFSAの安全性評価は結論に至らなかった

 EFSAはすべての動物用の飼料添加物としてのエトキシキンの安全性、消費者や環境への安全性について結論できなかった。これは全体として代謝物を含むこの物質の安全性を評価するためのデータが足りないことと、変異原性の可能性がある不純物(p-フェネチジン)が存在するためである。

※ポイント:データ不足であることをとても強調しています。不純物の変異原性についても、可能性はあるけれど何とも結論できないという意味です。ただ、エトキシキンは世界中で広く使用されているので、今回の結論は少なからず影響はあるかもしれません。

【FDA】危険な可能性のあるダイエタリーサプリメントから消費者を守るために対応

 米国司法省を中心として国税庁の犯罪捜査部、FDA、FTC、郵政公社の執行機関、国防総省、米国アンチドーピング機構などが協力して1年にわたり実施した、安全でないあるいは異物混入されたダイエタリーサプリメントを見つける一掃作戦の結果を発表した。この結果、117の各種製造業者及び/あるいは販売業者に対する民事差し止め命令や刑事訴訟が行われた。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.24(2015.11.25)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201524c.pdf
今号の目次

【WHO】
1. WHOは各国に気候変動から健康を守るよう要請
2. がんのゲノミクスとがん予防の新時代

【EC】
1. 委員会は新しいバージョンのECHIデータツールを発表
2. 健康食品安全コミッショナーVytenis Andriukaitisは新規食品についての政治的合意を歓迎する
3. 肥料としてのカルシウムシアナミドの使用によるヒト健康と環境リスクについての意見
4. 欧州委員会は詐欺的行為を協力して実証するためのITツールを発表
5. 欧州委員会は食品と接触する物質のビスフェノールAについてロードマップを発表
6. 食品獣医局(FVO)査察報告書:ベルギー、ポーランド、キューバ
7. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. グリホサート:EFSAは毒性学的プロファイルを更新
2. 補助剤POE-獣脂アミンの毒性評価の評価要請
3. ソーマチン(E 957)の使用拡大の安全性に関する科学的意見
4. 食品添加物としてのアスコルビルパルミチン酸(E 304(i))及びアスコルビルステアリン酸(E 304(ii))の再評価に関する科学的意見
5. 食品添加物としてのコチニール、カルミン酸、カルミン(E 120)の再評価に関する科学的意見
6. 2013年の残留動物用医薬品データは安定
7. エトキシキン:EFSAの安全性評価は結論に至らなかった
8. ヒトin vitro皮膚吸収に関する新しい科学研究の評価
9. 健康強調表示関連
10. 新規食品関連
11. 香料グループ評価
12. 遺伝子組換え関連
13. 飼料添加物関連
14. 食品と接触する物質関連
15. EFSA@EXPO:会議資料オンライン掲載

【FSA】
1. FSAは地方当局法執行情報を発表
2. FSAスコットランド:Dalgety湾のイガイの繁殖場所で放射線源が発見された
3. チアシードについて2015年12月11日まで意見募集

【BfR】
1. グリホサート:EFSAとEU加盟国の専門家はドイツ当局の科学的評価を確認
2. 移動している人に科学の専門知識を

【ANSES】
1. 動物用医薬品に使用する抗生物質:2014年の動物の暴露を評価するのは難しい;耐性レベルは下がり続ける
2. グリホサート:欧州の評価結果発表

【FDA】
1. FDAは食品の表示に「ナチュラル」という用語を使うことについて意見募集
2. FDAは消費者を危険な可能性のあるダイエタリーサプリメントから守るために対応
3. FDAは農産物と輸入食品について食品安全システムを近代化し強化するための画期的規則を発表
4. FDAは発酵、加水分解、蒸留食品の「グルテンフリー」表示の法令遵守に必要な規則案を発表
5. FDAは食用の遺伝子組換え植物と動物に関していくつか対応
6. FDAは新しいサンプリングについてのリソースを発表
7. 警告文書
8. リコール情報
9. 公示

【USDA】
1. FSISは食品加工業者がアレルゲンの可能性のあるものやその他のハザードを管理するのに役立つ新しいガイドを発表

【FTC】
1. FTCは詐欺的オピエート依存や禁断症状治療宣伝を止めさせるよう対応

【FSANZ】
1. リコール
2. 新規食品規制

【香港政府ニュース】
1. 保健主任は肉についてアピール
2. 飲料水に関係した鉛の血液検査

【AVA】
1. 家庭にとって食品廃棄を減らすための最大の動機はお金の節約:NEA & AVAの調査

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(ProMED-mail)イオノフォア中毒、ウマ-米国(第2報):(カリフォルニア)モネンシン確認

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。