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食品安全近代化法の最終規則

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.21(2015.10.14)を発表した。

注目記事
【US FDA】FDA食品安全近代化法(FSMA)施行に向けた動き

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)は、超党派的政策である食品安全近代化法(FSMA:Food Safety Modernization Act)に定められた主要な7本の規則のうち、最初の2本を最終規則としたことを発表し、これにより食品由来疾患の予防に向けて近年で最も大きな前進を遂げたとしている。

 この発表は、食品由来疾患の予防に今まで以上に重点を置き、輸入食品を国産食品と同一の食品安全基準のもとに位置づけ、また州・地域当局と協力して全国統一の食品安全システムを築くための第一歩という位置づけ。

 今回最終化された2本の規則は予防的管理に関するもので、食品および動物用飼料の双方について時代に即した製造工程の実施に重点が置かれている。今回の発表により、食品会社はアウトブレイクが発生してから行動するのではなく、FDAと協力して消費者へのハザードを初期段階で予防するようになる。

 予防的管理に関する今回の2本の最終規則は食品および動物用飼料の製造施設に対し、文書による食品安全計画の作成とその実施を義務付けており、これにより、各々の製品の安全性に影響を及ぼす可能性がある問題を明確にし、その発生を予防または発生の可能性を最小限にするための手順の概要を示すよう求めている。このことは、食品会社が、自らの製造施設のモニタリング、自社製品中に生じる可能性があるハザードの特定、およびそれらのハザードの予防に責任があることを意味する。

【CDC】FoodNetの20年間の活動実績

 米国疾病管理予防センター(CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、食品由来疾患能動的サーベイランスネットワーク(FoodNet)の20年間の活動実績(1996~2015年)を発表した。以下要旨。

 FoodNetは、米国の食品安全政策および疾患予防のための基盤を形成している。FoodNetは、主に食品を介して伝播する9種類の細菌性・寄生虫性病原体への感染が検査機関で確定した患者および溶血性尿毒症症候群(HUS)患者について、米国内の10カ所のサイトで住民ベースの能動的サーベイランスを行っている。FoodNetでは、州・連邦の研究者が協力し、胃腸疾患の動向の監視、感染源の特定、および随時の特別調査を行っている。

 FoodNetは主に以下の分野で実績を挙げてきた。すなわち、1)胃腸疾患に関する住民ベースの信頼性の高い能動的サーベイランスシステムの構築、2)散発性胃腸感染症のリスク因子および防御因子を特定するための疫学調査の考案と実施、3)各胃腸疾患の特徴、患者の医療機関受診行動、消費者による種々の食品の喫食頻度、検査機関での検査に係わる慣習などを把握するための、住民および検査機関を対象とした調査、4)新興課題への対応に適用可能な調査研究プラットフォームの開発、などである。

 臨床、検査および情報に関する技術が急速に変化しているため、FoodNetの現在の活動は今後ますます重要性が高まると考えられる。

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.21(2015.10.14)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201521m.pdf
今号の目次

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 米国食品医薬品局(US FDA)は食品安全システムの近代化に向けて重要な歩みを進めている ― 食品由来疾患から消費者をより強力に保護するFDA食品安全近代化法(FSMA:Food Safety Modernization Act)の施行に向けた動き

【米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)】
1. サルモネラ(Salmonella Enteritidis)汚染の可能性によりAspen Foods社が詰め物入りパン粉付き冷凍生鶏肉製品を回収

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 輸入キュウリに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Poona)感染アウトブレイク(2015年10月6日付更新情報)
2. Aspen Foods社製の詰め物入り冷凍生鶏肉製品に関連して発生しているサルモネラ(Salmonella Enteritidis)感染アウトブレイク(2015年9月29日、10月6日付更新情報)

【Emerging Infectious Diseases】
1. 食品由来疾患能動的サーベイランスネットワーク(FoodNet)- 20年間の活動実績(1996~2015年)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. EFSA@EXPO:リスク評価の将来

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. カンピロバクター汚染調査の解析結果報告書を発表

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。