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記事より詳しい取材内容公開

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.20(2015.09.30)を発表した。

注目記事
【FSANZ】Fairfaxメディアでのナノテクノロジーの記事

 オーストラリア・ニュージーランド食品基準局(FSANZ)が食品中ナノテクノロジーについてシドニーモーニングヘラルド(SMH)からの取材に答えたことを受けて、透明性と、SMHの記事よりも詳細な情報を提供するために回答の全文をQ&Aで公表した。テーマは、食品中の二酸化チタンやシリカのナノ粒子についてで、外部団体が二酸化チタンやシリカを使用した加工食品にはナノ物質が入っていると発表したことに応じたもの。

※ポイント:1つ目のポイントは、FSANZが、取材を受けて記事にされる内容が消費者に正しく伝わるようにその全文を公表したという取り組みの姿勢が素晴らしいことです。取材側の都合(字数制限など)により記事には回答の一部のみが使われることが多く、残念ながら意図した内容が十分に正確に伝わらないことがよくあります。

 2つ目のポイントは、ナノ物質は人工的に作ったものだけでなく、ミルクを例に食品には天然に存在していると丁寧に説明している点です。

 3つ目のポイントは、FSANZが依頼したナノテクノロジーとその利用についてのレビューが2015年後半から2016年初めに発表予定であることです。このような包括的レビューは、食品分野でのナノテクノロジーにはどのような問題があり、今後どう取り組む(管理)べきかの指針となるでしょう。

【FSANZ/NSW/MPI】ココナッツミルク製品中のアレルゲン(乳)について

 FSANZは、複数の輸入ココナッツミルク製品に表示には記載のないアレルゲン(乳)が含まれているとして、これらの製品をリコール対象にすると発表した。オーストラリアではアナフィラキシーが2例報告されている。

※ポイント:対象となった製品は複数で、原産国(台湾、ベトナム、タイ、中国、マレーシア)も種類(coconut milkやcoconut juice、coconut milk powder)もバラバラです。従って、ココナッツミルク製品にはかなり広い範囲で乳が含まれている可能性があると疑った方が良さそうです。

【NHS】英国のトランス脂肪禁止は「数千人の命を救うだろう」

 Guardianが「トランス脂肪禁止は2020年までに7200人を救う可能性があると研究が言う」と報道した。これは最近BMJに発表された研究結果をもとに報道したものであり、研究者らは完全禁止によりどの程度の死が避けられるかを計算した。英国国営保健サービス(NHS)は、研究は数学モデルに複数の仮定をいれたもので、予想された数がどれだけ正確かはわからないとしている。

※ポイント:この研究結果はニュースとなり、いろいろなところでコメントが出されています。研究者らは、社会経済的地位の低い集団でトランス脂肪の摂取量が多く、かつ冠動脈心疾患死亡率が高いために、完全禁止によってその死者数を減らせると推定しています。

 ただし多くのコメントでは、食品企業努力によって食品中の人工トランス脂肪の量はすでに減少している、数学モデルに使用されたデータのバイアスが大きい、トランス脂肪よりも飽和脂肪や砂糖、カロリーの過剰摂取の方が問題である、などが指摘されています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.20(2015.09.30)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201520c.pdf
今号の目次

【WHO】
1. Codex
2. 国際がん研究機関(IARC)

【EC】
1. 食品獣医局(FVO)査察報告書:マルタ、ベルギー、ウクライナ、バングラデシュ、フィンランド
2. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. EFSAはレギュラトリーサイエンスについての国際会議を開催
2. 食品酵素トロンビンは安全

【NHS】
1. 英国のトランス脂肪禁止は「数千人の命を救うだろう」

【ASA】
1. ASA裁定

【RIVM】
1. 土壌中ヒ素の環境リスク限度の更新
2. 土壌中ニッケルの環境リスク限度の更新
3. 土壌中DDTとドリン類の環境リスク限度の評価:直接毒性とフードチェーンへの移行の評価
4. ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドを放出する物質による殺生物剤の代用品の初期スクリーニング

【FSAI】
1. コメに金属粒子が含まれるためOishii Sushi製品をリコール

【FDA】
1. 安全性警告
2. FDAはヒトと動物用の食品のためのFSMA予防管理最終規則について公聴会を開催
3. FDAはメニュー表示ガイドラインへのパブリックコメント期間を発表
4. リコール情報
5. 連邦判事はフロリダのダイエタリーサプリメント製造業者Sunset Natural Products社に終局的差し止め命令

【EPA】
1. EPAはアメリカの農場労働者の健康と安全を強化するために基準を更新/改定基準は農場労働者に、既に工場労働者で得られているようなものと同様の健康保護を法の下に与える

【USDA】
1. USDAとEPAが民間部門、慈善団体と協力して国の最初の食品廃棄削減目標を定める

【FTC】
1. FTCは根拠のない減量製品についてのネガティブな消費者レビューを止めさせるために、「言論の自由の制限条項」・金銭的脅迫・裁判を利用した販売業者を訴える

【FSANZ】
1. Fairfaxメディアでのナノテクノロジーの記事
2. リコール情報:ココナッツミルク製品

【TGA】
1. 警告

【NSW】
1. リコール情報(表示されずに乳が含まれている)

【NSW EPA】
1. Williamtown専門家委員会が次のステップについて話し合うため会合

【MPI】
1. 一部のココナッツミルク飲料に食品安全性警告

【香港政府ニュース】
1. 痩身用製品警告発表
2. 飲料水に関係した鉛の血液検査
3. 2ボイラー検体が検査に失格

【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 秋夕、正しい食品の購入要領など食品の安全性情報の提供
3. ハムの栄養成分表示義務化など、消費者の情報提供の強化
4. 野生キノコをむやみに摂取しないでください!
5. 紅参濃縮液を全く入れずに紅参ドリンク等を製造・販売した業者の拘束
6. 海外のインターネットサイト販売食品で覚せい剤類似成分を検出
7. カドミウム基準超過の輸入「ワラビ」製品の回収措置
8. 原料農水産物で製造した天然調味食品製造会社の点検の結果

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(EurekAlert)イングランドでのトランス脂肪の禁止が今後5年で7,000の心臓死を予防できる
・(EurekAlert)中国の大豆畑からGMOジレンマの手がかりを得る
・(EurekAlert)科学者が葉酸安定性の高いコメ品種を開発
・(EurekAlert)新しい研究は全てのトランス脂肪酸が悪いわけではないことを示唆
・(EurekAlert)NCD(非伝染性疾患)の負担を減らすには各国に長い道のり
・(ProMED-mail)ツチハンミョウ中毒、ウマ 米国:(ノースカロライナ)
・(ProMED-mail)イオノフォア中毒、ウマ-米国:(カリフォルニア)疑い、情報求む
・(J Appl Toxicol)ハーブ製品と伝統中国ハーブ治療薬の安全上の懸念:デヒドロピロリジジンアルカロイドとアリストロキア酸

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。