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EUでリステリアは増加傾向

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.08(2015.04.15)を発表した。

注目記事
【EFSA】EU域内の食品由来疾患に関する年次報告書(2013年)

 欧州連合(EU)および欧州自由貿易連合(EFTA)域内の人獣共通感染症、その病原体および食品由来疾患アウトブレイクの傾向と感染源に関する年次要約報告書(2013年)が発表された。

カンピロバクター

 2013年もカンピロバクターはEU域内で最も報告患者数の多い胃腸病原性細菌で、この状況は2005年から続いている。確定患者数は214,779人で、EU域内の発生率は人口10万人あたり64.8で2012年と同レベルであった。

サルモネラ

 2013年、サルモネラ症確定患者はEU加盟27カ国から計82,694人が報告され、EU域内の発生率は人口10万人あたり20.4で、2012年から7.9%低下した。EU/EEA(欧州経済領域)域内のサルモネラ症患者数は2009~2013年の5年間にわたり減少傾向にあるが、月別のデータでみると統計学的に有意ではなかった。

リステリア

 2013年、リステリア症は加盟27カ国から計1,763人の確定患者が報告された。EU域内の発生率は人口10万人あたり0.44で、2012年より8.6%上昇した。EU/EEA域内では2009~2013年にリステリア症患者の統計学的に有意な増加傾向がみられている。

ベロ毒素産生性大腸菌

 2013年、EU域内ではベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)感染症として6,043人の確定患者が報告された。EU域内の発生率は人口10万人あたり1.59で、2012年より5.9%高かった。EU域内の発生率は、2011年の大規模アウトブレイク以降、2年連続でこのアウトブレイク以前の発生率より高く、これは、VTECに対する認識レベルの上昇と、検査機関でO157以外の血清群の検査が増えたことによると考えられる。

エルシニア

 2013年に報告されたエルシニア症確定患者は6,471人で、エルシニア症はEU域内で患者数が3番目に多い人獣共通感染症であった。EU域内の発生率は人口10万人あたり1.92で、2012年より2.8%低下した。EU域内では2009~2013年の5年間に発生率の統計学的に有意な低下傾向が認められる。

ブルセラ菌

 ブルセラ症はEU域内ではまれな感染症で、2013年の確定患者は357人であった。最も高い発生率と国内感染患者の大部分を報告したのは、ウシ、ヒツジ、ヤギがブルセラ症フリーであると公式に認められていない地中海沿岸諸国であった。過去5年間、EU全体のブルセラ症患者数には有意な増加傾向も減少傾向も認められていない。

トリヒナ

 2013年、EU域内ではトリヒナ症の確定患者217人が報告された。EU域内の発生率は人口10万人あたり0.05で、2012年より17.7%低下した。

エキノコックス

 2013年、エキノコックス症患者はEU域内で計811人が報告され、このうち794人が検査機関確定患者であった。EU域内の発生率は人口10万人あたり0.18で、2012年より5.7%低下した。Echinococcus multilocularis(多包性エキノコックス症の原因)の感染患者数は2009~2013年の5年間に増加傾向を示し、一方、E. granulosus(単包性エキノコックス症の原因)の感染患者数は同期間に減少傾向を示した。

トキソプラズマ

 2013年はEU加盟14カ国および非加盟2カ国が動物のトキソプラズマ感染に関するデータを報告した。ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、イノシシ、シカ、水牛、およびその他の野生動物種から陽性結果が得られた。

(注目記事のまとめ:Food Watch Japan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(微生物)No.08(2015.04.15)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201508m.pdf

今号の目次

【汎アメリカ保健機構(PAHO)】
1. コレラの流行に関する更新情報(2015年4月3日付)

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. Blue Bell Creameries社の製品の喫食に関連して複数州にわたり発生しているリステリア症アウトブレイク(2015年4月8日、3日付更新情報)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. 世界保健デー(World Health Day):その食品はどの程度安全ですか?
2. 欧州連合(EU)域内の人獣共通感染症、その病原体および食品由来疾患アウトブレイクの傾向と感染源に関する年次要約報告書(2013年)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【アイルランド食品安全局(FSAI)】
1. アイルランド食品安全局(FSAI)が家禽のカンピロバクター汚染に対策が必要であるとの助言を発表

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. 食品安全分野のリスク評価およびリスクコミュニケーションに関する第4回BfR夏季アカデミー

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報
食品安全情報(微生物)No.8 / 2015(2015.04.15)

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。