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スパイスからピーナッツ検出

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国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.05(2015.03.04)を発表した。

注目記事
【FSA/FSAI/FDA】表示には記載のないスパイス中のアーモンドおよびピーナッツ

 北米や欧州において、一部のスパイス(クミン、パプリカ製品等)から表示には記載のないピーナッツやアーモンドが検出されて大規模な回収が行われている。発端は、米国食品医薬品局(FDA)によるクミン製品中のピーナッツの検出である。これを受けて、他国でもスパイスを対象にしたアレルゲン検査が集中的に実施されている。

 これに関連して、英国では食品基準庁(FSA)、英小売協会(British Retail Consortium)、英国食品・飲料連盟(Food and Drink Federation)、調味料スパイス協会(Seasoning and Spice Association)の代表者が集まり、ハーブやスパイスのサプライチェーンの安全性を強化するためのワークショップを開催した。

 一方米国では、回収情報だけでなくクミン製品に関する消費者向け助言を公表し、FDAが関連製品の取扱い業者特定などの調査を行っているうちは、ピーナッツに対して非常に強いアレルギーのある人は念のため回収対象製品のみならずクミンを含むすべての製品に注意するよう呼びかけている。FDAは、回収対象製品リストとともに、“製品に特定の成分が含まれることは取引上の秘密とみなされることがあり、リスト表にはすべてのリコール製品が含まれていない可能性がある”との注意書きも添えている。

※ポイント:これまで被害報告はないとのことですが、アレルギーは症状が重いこともあって欧米諸国では今回の事件をとても重く受け止めています。製造ラインでの非意図的な混入だけでなく、意図的な使用も想定に入れて調査しているようです。

【FSANZ】表示レビュー:トランス脂肪酸についての推奨の技術的評価

 2014年12月にFSANZはトランス脂肪酸についての表示レビューの評価を完了し閣僚に助言を提示した。これまでの助言では一定の閾値を超えるトランス脂肪について義務表示を薦めていたが、技術的評価を実施した結果として、企業が既に製品中のトランス脂肪を相当減らしていること、食品中のトランス脂肪濃度は「リスクとなる」量より十分低くなっていることが確認されたと報告している。

 閣僚はこの最終的な助言を受けて、2015年1月30日の会合において、オーストラリアとニュージーランドの食品のトランス脂肪濃度が低いため、表示の義務化は正当化できないとした。

※ポイント:何でも表示した方がよいというのではなく、技術的に低減できるようになりリスクが低いのであれば表示は必要ないとリスクの大きさに応じて判断されている点に注目です。

【BfR】(本号の別添)食品中の農薬残留物に関するQ&A

 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、農薬の認可、食品中の最大残留基準(MRL)の設定、残留農薬のリスク評価などを分かり易く説明したQ&Aを公表した。

※ポイント:一部はドイツに限定される内容ですが、基準設定の考え方など大部分は各国に共通する内容になっているので一度読んでみることをおすすめします。

http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201505ca.pdf

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.05(2015.03.04)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201505c.html

今号の目次

【EC】
1. 医療機器へのビスフェノールA使用の安全性に関するSCENIHRの最終意見
2. 食品獣医局(FVO)査察報告書:スロバキア、ナミビア、ベトナム、トルコ
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 食品と飲料水中のニッケルの存在に関する公衆衛生リスクについての科学的意見
2. 農薬と非標的節足動物:EFSAは科学をレビューする
3. 畜牛(ウシ)とブタの血液由来のトロンビンに関する科学的意見
4. 農薬:関係者が疫学研究について議論
5. 遺伝子組換え食品の食事暴露を推定するためのEFSAの欧州包括的食品摂取データベースの使用
6. 新規食品成分としてのBuglossoides精製油の安全性に関する科学的意見
7. 健康強調表示関連
8. 香料グループ評価
9. 食品と接触する物質関連
10. 飼料用添加物関連

【FSA】
1. スパイスのアーモンド混入関連
2. ハーブとスパイスについてのワークショップ:2月25日
3. Dealicious Mealz UK社はDil Pasandブランドのフェンネルシードを回収
4. 偽造Glen’sウォッカ
5. 世論調査結果発表
6. 食品安全の将来を一緒に形作ろう-2015年10月14-16日、ミラノ

【MHRA】
1. 不正確なテレビ宣伝は昨年の医薬品規制機関に寄せられた苦情の一例

【NHS】
1. Behind the headlines:アレルギーではない赤ちゃんにピーナッツバターを与えると後にアレルギーになる可能性を減らすかもしれない

【ASA】
1. ASA裁定

【BfR】
1. 異物混入食品の調査:最新の分析方法で食品が本物だと確認する

【RIVM】
1. オキアミ油および微少藻類Schizochytrium sp.由来油のサプリメントや食品の市販後モニタリング
2. 欧州内での職業暴露限度の概要
3. 食品の単糖及び二糖含量
4. 食品のナトリウム、脂肪、砂糖含量:2011年~2014年7月のオランダの食品組成
5. 布製品中の有害物質

【FSAI】
1. スパイスやスパイスミックス製品の表示に記載のないアーモンドやピーナッツについて更新

【FDA】
1. Spicecoはハンガリー産パプリカの表示に記載のないアレルゲンについての警告を修正
2. Con Yeager スパイスカンパニーの、表示に記載のないピーナッツアレルゲンの存在する可能性による挽いたクミン及び調味料ブレンド(挽いたクミンを含む)の自主回収改訂
3. FDAの、表示に記載のないピーナッツを含む挽いたクミン製品についての消費者向け助言
4. Hummingbird Wholesaleはオーガニックチョコレートヘーゼルナッツバターの表示に記載のないミルクについてアレルギー警告を発表
5. 魚食についての助言の意見募集期間終了について
6. FDAは食品データベースの研究助成金を発表
7. FDAはFDA-iRISK 2.0を発表
8. 公示
9. 警告文書

【CDC】
1. フィールドからの報告:汚染ダイエタリーサプリメントに関連する未熟児の致死性消化管ムコール菌症-コネチカット、2014
2. フィールドからの報告:病気の診断のための妥当性を評価されていない尿中マイコトキシン検査の使用-米国2014

【DHHS】
1. 2015食事ガイドライン助言委員会が報告書を提出

【USDA】
1. リコールと警告

【FSANZ】
1. 表示レビュー:トランス脂肪酸についての推奨の技術的評価
2. ヒスタミン中毒
3. 食品基準通知
4. 食品基準改定

【TGA】
1. 安全性警告

【NSW】
1. 更新:NSW食品局はシドニーカフェの魚を調査している

【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 農•水協で販売されている農水産物有害物質の安全
3. 偽物「紅参ワン」製品の製造・販売業者の摘発
4. 食品医薬品安全庁、安全なごま油の製造装置の開発及び試演会開催

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(Eurekalert)オート麦朝食シリアルはカビに関連した毒素を含むかもしれない
・(Eurekalert)The Lancet Global Health:世界の多くの地域で不健康な食習慣の方が健康的な食習慣より上回っている
・(Eurekalert)リコリス製造業者には摂取量の上限を明示するよう薦める
・(Eurekalert)広く使用されている食品添加物は大腸炎、肥満、メタボリック症候群を促進することを研究が示す

執筆者

FWJ編集部
FWJ編集部
Food Watch Japan の運営および取材、執筆、編集を行っています。