FDAが甲殻類の食品照射を認める

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.08(2014.04.16)を発表した。

注目記事

【BfR】液体貨物残留物に起因する汚染の結果、沿岸閉鎖の勧告

 化学物質を運ぶタンカーの貨物残留物の放出や貨物タンクの洗浄などにより海水中に放出される可能性がある化学物質を、健康リスクに基づき4つの等級区分に細分化した。この勧告は、国際海事機関(IMO)、国連環境計画(UNEP)、国連食糧農業機関(FAO)、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の代表を含む、海洋環境保護の科学的事項に関する専門家合同グループ(GESAMP)が作成したものである。

 約800の化学物質の健康ハザードが科学的文献と製造業者の試験結果に基づいて評価された。ケミカルタンカーで運ばれる液体の積み荷に関してIMOが入手可能であった文書が使用され、中毒誘発性や急性毒性に加え、生殖毒性、発がん性、変異原性を含む長期の有害健康リスクが考慮された。

※ポイント:沿岸海域で化学物質の汚染が確認された場合にどのような対応を取ればいいのか、各化学物質の健康リスクに基づいて4段階(対応の必要なし~沿岸の公共施設の閉鎖)にランク付けしたものです。本文はドイツ語ですが、化学物質をアルファベット順に並べて各々のランクが記載されていますので参考にできます。

【FDA】甲殻類の食中毒病原体をコントロールするためにイオン化放射線を認める

 米国食品医薬品局(FDA)は現在の食品添加物規制を改定し、甲殻類(例:カニ、小エビshrimp、ロブスター、ザリガニ、エビprawn)へのイオン化放射線の安全な使用を認める。この決定は、1)毒性の可能性、2)照射による栄養への影響、3)微生物学的リスク、を検討した厳密な安全性評価に基づいている。21 CFR 179.26(c)の定めで照射された食品には、国際照射マーク(radura)と「照射済み」の表示が必要となる。

※ポイント:米国では、一部の認可された食品に対して安全性を確認した上で食品への放射線照射を行っています。食品への放射線照射は、病原性微生物の汚染等を低減することで食品の安全性を向上させ、食品の保持期間を延長させる技術として複数の国で取り入れられています。その効果と安全性については世界保健機関(WHO)も認めています。

《参考》

①High-dose irradiation: wholesomeness of food irradiated with doses above 10 KGy, a joint FAO/IAEA/WHO study group. Geneva, Switzerland, 15-20 September 1997
http://www.who.int/foodsafety/publications/fs_management/irradiation/en/
②(FDA)Food Irradiation: What You Need to Know
http://www.fda.gov/Food/ResourcesForYou/Consumers/ucm261680.htm

【HSA】「Herbal Health Jointcare」にはステロイドを含む5つの強力な西洋薬成分が含まれることを警告

 インターネットや店舗で販売された「Herbal Health Jointcare」から、17-吉草酸ベタメタゾン、ピロキシカム、フロセミド、クロルフェニラミン、ファモチジンが検出された。

※ポイント:健康食品の大きな問題の1つが、表示に記載のない成分の含有です。ステロイド含有の製品が発見されたという報告は珍しいものではなく、過去には、カプセル状の製品に動物の甲状腺の乾燥物が直接含まれていたという事例の報告もありました。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.08(2014.04.16)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2014/foodinfo201408c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. WHO紀要

【FAO】
1. 農業当局者は食べられる食品の不必要な損失や廃棄を非難

【EC】
1. 食品獣医局(FVO)査察報告書:オランダ
2. 化粧品中アルミニウムに関する科学的意見発表
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. EFSAは作業者・労働者・居住者・近傍にいる人のための農薬暴露ガイダンスに関する助言を求める
2. 食品と接触する物質関連
3. ビスフェノールA:EFSAは2014年末までに再評価を完了する
4. 動物飼料添加物関連

【FSA】
1. 多動に関連する色素を含まない製品リスト更新
2. 社会科学研究委員会の3年毎のレビュー:知見発表
3. チーア種子に意見募集
4. FSAスコットランド 外食:知識のギャップを埋める
5. 新しいヨーロッパのウマ肉検査

【BfR】
1. 液体貨物残留物に起因する汚染の結果、沿岸閉鎖の勧告

【ANSES】
1. ビスフェノールA:ANSESはEFSAの意見案募集に答えて声明を発表

【FDA】
1. FDAは記録へのアクセス権についての最終規則と企業向けガイダンスを発表
2. FDAはハチミツとハチミツ製品の適切な表示を確保するためのガイダンス案を発表
3. FDAは消費者に対しZi Xiu Tangミツバチ花粉カプセルを使用しないよう警告
4. 公示
5. 警告文書(2014年3月13~28日)
6. FDAは甲殻類の食中毒病原体をコントロールするためにイオン化放射線を認める
7. FDAはアキー製品の最終ガイダンスを発表

【NTP】
1. 水棲生物モデルと21世紀の毒性学の共同ワークショップ

【TGA】
1. 安全性警告

【香港政府ニュース】
1. 鉛汚染錠剤の回収命令
2. 違法薬物の販売で女性逮捕

【MFDS】
1. 参考資料 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. ニューカレドニア(Nouvellecaledonie la1ere)社会福祉保健庁、医薬品成分の含有可能性のある体重減量製品の消費に注意
3. 説明資料(世界日報「木製台所用品から有害物質を多量に検出」記事に関連)
4. 健康機能食品を、幹細胞治療剤のように虚偽.誇大広告した業者の摘発
5. 乾物類の製造.小分け業者の点検結果
6. 男性性機能治療薬の類似物質および糖尿病の治療薬成分が検出された食品の回収措置
7. 韓国におけるパラベンに対するリスク評価は安全なレベル

8. がん治療効果の食品として虚偽.誇大広告した11人を摘発
9. 食品医薬品安全処、消費者保護のために健康機能食品の安全管理策のコミュニケーション!
10. コーヒー、バナナなどの農薬基準の強化

【HSA】
1. HSAは「Herbal Health Jointcare」にはステロイドを含む5つの強力な西洋薬成分が含まれることを警告

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(EurekAlert)米国成人のダイエタリーサプリメント使用はこれまで考えられていたより多い
・(UNSCEAR)福島第一原子力発電所事故
・(N Engl J Med)後からわかるハザード-栄養サプリメントの安全性モニタリング

FWJ編集部
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