コーヒーの香気成分に腸管免疫を活性化する効果/めいらくグループ

めいらくグループ(名古屋市天白区、日比孝吉会長)は、「ガス抜きをしないコーヒー焙煎豆に、腸内免疫力を高める効果がある」ことを確認し、その有効成分を特定した。研究成果を、第10回日本機能性食品医用学会総会で発表する(12月15日、16日。同発表は16日「ガス抜きしないコーヒーの分泌型IgA産生誘導効果について」)。

中央研究所バイオ開発室で「ガス(炭酸ガス)抜きをしないコーヒー焙煎豆の有効性」に関する研究を続けてきた。

市販のレギュラーコーヒー焙煎豆は、包装後の容器膨張・破裂を防ぐため、焙煎豆中の炭酸ガスを放出する処理(ガス抜き)が一般に行われているが、これにより香気成分も減少する。今回の実験では、このガス抜き時間の異なるコーヒー焙煎豆抽出液の機能性を比較検討し、ガス抜きにより減少度合の大きい香気成分の中に、腸管免疫を活性化する効果を見出し、その有効成分を特定した。

有効成分は香気成分の一種である3つのピラジン化合物で、ヒトや動物の体内にある免疫抗体の一種である分泌型IgA産生誘導効果が認められた。ピラジンは焙煎したコーヒーや茶葉などに含まれ、血流をよくする等の有効性で知られる。